106/588
釜井たちの夜
今回は、主人公が出てきません。
ある日の夜の父と母の話…
「あなた、あの事いつ話そうかしら」「いや、今話すのは…忙しい時期だからなぁ」「といっても、そろそろ話してもいいんじゃないかしら」「…そうなのかも知れないな…」「あの子が私たちの子供ではないことを」
その様子を、ひなたは見てしまった。恐らく、一番聞かせてはいけない人に、聞かれた。もっとも、ひなたのことなので、月の裏からでも聞こえるが。
「そんなこと、話しちゃだめだよ」それを聞き、父と母が振り返ったとき、ひなたはもうやることはしていた。
無理ぽ。誰か助けて