9.六日目の出来事
六日目の朝
M「昨晩の犠牲者は……、どなたもいませんね!
では、会議に移ってください」
まずピイスケが前に出た。
P「シノさん。あんた狂人だろ?」
S「はい、そうですよ……」
シノはやさしく返事をした。
ピイスケはアメンボの顔をチラッと見た。
P「だったら、もう昼の会議は無意味だろう。俺たちの正体はバレバレなのだから……。さっさと投票に入ろうぜ」
S「ピイスケさん。私とアイリスさんには、あなたを勝者にいれないという選択肢も残っていますよ」
シノがポツリと呟いた。
P「うふふ、妖狐崩れをいじめるというのですか? 結構ですよ。ただ、その時はあなた方にも多大なリスクが生じますね」
ピイスケはひるまなかった。
I「そのとおりです。大丈夫です。私たちはピイスケさんを見捨てることはしません」
P「それを聞いて安心しました。では、投票に入っていいですね」
ピイスケがいった。誰も反論する者はいなかった。
六日目の集団暴力投票はアメンボに三票、シノに一票が投じられて、アメンボが犠牲者になった。
集団暴力が終わると、ミスズは宣言した。
M「アメンボさんが亡くなったので、村人側は全滅です。
妖狐はすでに噛まれてしまったので存在しません。
すなわち、人狼チームが勝利です!」
総勢十四名のゲーム参加者が、続々と広場に集まってきた。