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『わたしは風になる』

作者: 詩織



幼いころ


母親に禁止されて飼えなかった


小さな”あの子”


ナイショで運んだ”ごはん”


誰にもいわなかったあの場所は


ひるまはお日さまの好きな場所だった


小さなあのこは逃げられなかった


”今はまだ、”














こころには


見える世界と


見えない世界があって


見えない世界のほうが


大切なのかもしれない



その中に


てのひらにのるくらい


小さな繭をだいた少女が


じっと待っていて


あたりは光でうまり


少女はまぶしさの中で


さまよう。




ひとびとが眠りにおちるとき


もうひとつの時間がめざめ


目のまえの幼い緑色の葉が


形のない”ある”流れになって


すぎてゆく風景の”部品”が


「今」、


別の姿にかわる




じゃがいもや


きゃべつや


かたわらに


玉葱をこよなく愛する友人も


今はしずかに眠るとき




_____メタモルフォーゼ


美しき転身


乙女が花になり


花は血のいろに染まる。




挿絵(By みてみん)





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― 新着の感想 ―
[良い点]  私も脱皮したいものです。  羽化したら背中に白い羽のあるエンジェルになれるでしようか。  何度脱皮しても、同じ汚いおいさんになりそうですね。  まっ、それでもいいとしましょう。  命があ…
[良い点] 命を尊いと感じたり、感じなかったり、その違いは、どこから来るんだろうね。 違いを設けないとなると、生類憐みの令のように、無理が生じることになる。 蠅を叩いたり窓から逃がしてやったり、その…
[良い点] オタマは、命の儚さと尊さを教えてくれたね。 私も、保護した小鳥を、机の引き出しの中にれておいて外出して、目覚まし時計のアラームを切り忘れてて、小鳥がアラームに驚いて引き出しから逃げ出そうと…
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