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クリスマスマジック  作者: ネムのろ
4/6

ヒカルの確信

やっと話がまとまってきたかな?

ちょっとづつ皆さんも色々分かってきて、楽しいと感じられましたら

ぜひ、これからもネムのろワールドにご足労お願いいたします^^


「話してください。貴方の事。何があったかも。」


俺は…何も言えずに彼女を見つめた。真っ直ぐな彼女の

宝石みたいな綺麗な瞳に映る自分の姿。

頬へ手をやると濡れていて涙も止まらず流れ出てくる。

本当に…泣いていた。



彼女の優しい言葉が頭の中でリピードする。



『私でよければ貴方の泣き場所になってあげます』



いいのだろうか?こんな俺なのに


「…俺は」


「はい。」


女々しくて、強がりで欲があって、つまらなくて


「好きなやつがいて」


「…はい。」





こんな俺なのにこの子は、それでも良いと―――…





「でも、俺の事、好きじゃなかったみたいで…他に男が居たんだ。

フラれて目の前でいちゃつかれてさ…

あいつにとって遊びだったかもしれないけど」




でも俺は




「おれ…は…ほん…き…だったん…だ…」






本気だったんだよ、本気で好きだったんだ…




「な、なのに…グズッ…あいつは…」





冗談なんて微塵もなかったんだよ。本当に心から…





貴方の笑顔が俺に向けられるのを


貴方の心が俺のものになるのを


望み続けていたんだ。




本気で好きだったんだよ…




そうして、ヒカルが泣き始めた途端に

彼女は彼の体をもう一度抱きしめた。


それに安堵したのかヒカルも彼女の背中へ手を伸ばす。

彼は気づかなかったが、この時、彼女もちょっぴり泣いていたのだった。


それは、彼女が彼の心はまだその彼女のもので

たとえ、彼女の心はどこかにあったとしても

きっと、自分じゃまだ敵わない事を知っての涙なのか

それとも、好きな相手の悲しむ姿を見て

一緒に泣いてしまったのかは、分からなかった。




そう言えば俺…誰かにこうしてもらうの初めてだ…

あんな風に告られたのも初めてだったな…

苦手なタイプだったのに、いつの間にか…





「お楽しみのところ悪いが」


その男の声に我に返ったヒカルは顔と耳を真っ赤にさせながら

彼女から離れ、咳ばらいをした。


「そいつは俺の許婚だということを肝に銘じておけ」


「嫌ですって言ったじゃないですか貴方のフィアンセなんて鳥肌が立ちます汚らしい勘弁してくださいよもう」


「何ですかその早口で悪口は。おしおきしますよ姫」


「ひ、姫えええぇ?!」


「ええ。言ってませんでしたっけ?私はアナスタシア王国国王の娘。

アレシア・ルースフィア・アナスタシアです。アレシアでいいですよ♪」


「俺は黒騎士にて魔王を打破した勇者でそいつのフィアンセ

アラン・ヨギルシート。そいつからは手を引け。さもなくば…」



消すぞ。



ぞの一言に詰まる意味。思わず背中がゾクッとした。

とその時、彼の脳裏にどこかしらの懐かしい背景が浮かぶ。


そして一人の青年の顔が浮かんだ。優しいを絵に描いたような

時折恥ずかしがって目を伏せてしまっていた、そんな青年。

その青年と目の前の男は似ていた。被る。しかし


「…勇者って顔じゃないんだよね。その脅しといい彼女の扱い方といい…」


「何が言いたい?」


「あんた、その剣…捨てたほうがいいよ」


アンタがあんたじゃ無くなる前に


ふと見ればヒカルは剣に目をやっていた。

その剣はドロドロとした真っ暗なオーラを放ち

近くにいるだけでも吐き気がした。


「黙れ。これは勲章なのだ…我を倒したこやつのな…」


ああ、やはり


ヒカルは確信した。今のこいつは脳裏に浮かんだあの青年が変貌したのだと


「お前、勇者の体をのっとったな??」


「まってください、ヒカル。何の話をしているのですか」




次でとうとうバトルが入る予定です。

次回もお楽しみあれ~^^

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