294/305
タヴィ44
「エベル」はダリたちを、焼け焦げた木材だけが残る場所へと案内した。そこにはかつて村だった痕跡がわずかに残るだけで、風が灰を巻き上げ、静かな焦土が広がっていた。「あなたの民も悪魔に殺されたと聞いたんですが……本当なんですか、『エベル』?」ダリの声は低く、どこか遠慮がちだった。「エベル」は何も答えず、ただ静かに目の前の光景を見つめていた。やがてゆっくりと膝をつき、胸の前で手を組み、祈りを捧げる。その背中には言葉では表せない喪失の重みが滲んでいた。それに倣うように、ダリたちもまたひざまずき、焼け跡の静寂の中でただ静かに祈った。
参考文献
Emmerich, R. (2008) 10,000 BC(=『紀元前一万年』).
推定総盗用率:およそ<5%




