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オケアノス4
「そう、その調子だ。それで均衡を保つ。それが水流を制する要だ。両手を上げろ――自分がアノマロカリスであると想え。ゆるやかに滑り、そして一気に穿つ。アノマロカリスは体長一メートルを超える海の頂点捕食者だ。それでもなお、お前はそれに劣るつもりか」
「あら……ウラノスは相変わらず厳しいのね」「ええ、ガイア姉」「けれど……どこか、悲しげね。まだ、お母様を救えなかったことを胸に引きずっているのでしょう。あれは彼の咎ではないと、あれほど伝えたのに……」「ウラノスは、情の深い方ですから」「……あの子も、もう歩みを止めてはいられないわ。今や彼は、私の伴侶であり、オケアノスの父でもあるのだから」「ええ……時とともに、越えていくしかないのでしょうね」彼らはウラノスを見守りながら、静かにため息をついた。
参考文献
Hesiod(紀元前約700年)Theogony(=『神統記』).
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