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北欧15
翌日、テュールは寝汗でびっしょり濡れたシーツの上で、突然目を覚ました。「よお、テュール」声に反応して顔を上げると、ベッドの脇に若い男がもたれかかっていた。栗色の髪に端正な顔立ち、明るい笑みを浮かべながらこちらを見下ろしている。
テュールの胸に、理由の説明できない嫌悪感が走った。「どうやって入った、イングヴィ・フレイ」「どうやってって……普通にだよ」フレイは肩をすくめ、苦笑する。「相変わらず冷たいな」「女性が好きだからだ」「敵意むき出しにするなよ。……それで、あの娘はどうなった? ほら、あの子だ」「彼女の名前はクババだ。名前くらい覚えておけ」「そう、それだ。そのクババは?」「まだ意識は戻らない。誰も手の施しようがない状態だ」テュールは下着姿のまま、乱れた髪を両手で押さえた。「全部あいつの仕業だ……オーディンのやつ……俺が無力だったせいだ」「焦るな」フレイは静かに言った。「『もう少し早ければ』で済む話じゃない」「……言うな」テュールは顔を拭い、乱暴に服を着替え始めた。
参考文献
小説家になろう (2004)『軍神の剣』.
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