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異世界転生の女神に転生! 〜ひとつのカラダにふたつの魂〜あなたが転生出来るまで、私の仕事を手伝って!  作者: 黒砂 無糖


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能力開発部 

 能力開発部へ向かう途中、ギードはずっと凪の事を尋ねてきていた。



「プルクラ、凪の様子は?」


 ギードは、いつもの事だけど、真っ直ぐ射抜くように私を見つめてくる。


「特別変化はないわよ?前よりも元気だし、一緒に資料作りを始めたところよ」


 ギードはずっとこちらを見ているけど、横を向いたまま歩いて転ばないのかしら?



「凪は仕事出来そうか?」


 出来る出来ないだと…



「めちゃくちゃ有能だと思うわ」


 私が褒めたら、凪の心がキュッとした事がわかった。


 私は、それがなんだか嬉しくてフッと笑顔になった。



「なんだか嬉しそうだ。何があったのか?」


 ギードは、私の変化を見逃すはずはなく、尋ねてきた。


 ——面倒くさいわ



 私は、ギードを相手にするのが面倒くさくて『能力開発部』にたどり着くまでは、凪と変わろうと思った。


 ギードは、凪の事を気にしてるんだし、本人に話をさせるのが1番よね!



「プルクラ?」


 私が急に黙ったから、ギードは私の肩を掴み、覗き込んできた。


 ——相変わらずギードは距離が近い



「あ、あの!プルクラ、中に入っちゃって」


 急に表に出された凪は、ギードの近さにドキドキしながら、凪は必死にプルクラではないと伝えた



「っと!ごめん!」


 ギードは、凪だと分かると、慌てて手を離し距離を開けた。



「いえ…大丈夫です。ご心配お掛けして申し訳ありません。プルクラのおかげで、毎日楽しく過ごさせて頂いてます」


 凪はギードに穏やかに伝えている。



(凪、部屋までギードの相手しておいて)


 私がそう言うと、凪の心が慌てながらも、ソワソワした。



「ギードさん、プルクラが、部屋に行くまでギードさんのお相手をする様に言われましたが、私はどうすれば良いのでしょうか?」


 凪は素直だ…


 私は、ギョッとしたギードをみながら、凪には隠したまま、心の中で爆笑していた。



「プルクラ!いきなり変わるな!凪、ごめんな、あいつマイペースだろ?なんか困る事とかは無いか?」


 ギードは、凪には丁寧に対応している。


 ——私の時とは、えらい違いだわ



「プルクラは、全く遠慮はないけど、とても良くしてくれますよ」


 凪はクスクス笑いながら、ギードに伝えているけど…


 確かに私、全く遠慮してなかったわね



「プルクラの奴…まあ、あいつは遠慮も無いし、マイペースだから全く気を使わないだろうけど、悪い奴じゃ無いから…」


 ギード、随分なご紹介よね?後から殴って良いかしら?



「ギードさんは、プルクラと随分仲が良いんですね」


 凪が笑いながら尋ねた


 ギードは一瞬動きを止めて、凪を見つめたが、フイッと顔を背け



「まあ、付き合いが長いからな」


 と言っているが…


 ギード、耳が赤いわ…


 え、どうしたの?中身が違うからって、反応が違いすぎない?



「羨ましいです。ギードさんは何のお仕事をしているんですか?」


 凪はドギマギしたギードの様子に気付かず、ご機嫌なまま彼に質問をしていた。


 凪は、動き方が非常に女性らしかった。


 笑う時には口元に手を添えるし、相槌も優しく、微笑みながらゆったりと頷くし…



 ——女神っぽいわぁ



 感心しながら見ていたら、楽しそうに会話をしていた2人が『能力開発部』前までたどり着いた。



「あ、つきましたね。プルクラに変わりますね。ギードさんとお話出来て楽しかったです。ありがとうございました」


 と言ったので、私はこの後表に出るのは気まずいと思いながら、凪と入れ替わった。



「……」


 なんだろう、ぶっちゃけやり難いな



「プルクラか?」


 ギードが恐る恐る尋ねてきた。



「そうよ、早く中に入るわよ」


 私はさっさと扉を開けて中に入った。



「…中身違うと、こんなにも違うのか」


 ギードがボソッと放った言葉は、聞かなかった事にした。




「プルクラちゃん!来てくれたのかい」


『能力開発部』のお爺ちゃん達は、私の周りをくるくる回りながら、私が来た事を喜んでくれた。



「ミカニコス、毎日お疲れ様、新しい能力を見に来たわ」


 私が声を掛けると、彼はニコニコして



「そうか、こっちにあるから行こうか」


 と言って、ふとギードに目を止め



「なんだ、ギードお前も居たのか」


 と、急にテンションが下がった。



「ミカニコス、あからさまにガッカリするのはやめてもらっていいか?」


 ギードは苦笑いをしている。



 ギードは、いい奴だからか、なぜか皆から八つ当たりされたり雑に扱われる。



 ——全く怒らないからかな?



 そう言えば、長い付き合いで、ギードがイライラしているのはあまりみた事が無いな。



「プルクラ、どうした?」


 私が見ていた事に気づいたのか、ギードが近寄ってきた。



「ギードって、怒った事ある?」


 私は、彼に間抜けな質問を思わず尋ねてしまった。



「怒った事はあるぞ?普段、呆れる事はあっても、怒る事はあまり無いけどな?」


 確かに、言われてみれば私も同じだわ



「怒った事あるの?なんだか意外だわ」


 ギードが怒る姿が全く思い浮かばなかった



「プルクラ…お前…」


 ギードが何かいいかけた時、



「プルクラちゃん!ギード…新しい能力見ないのか?!」


 ミカニコスが、大声で呼んだので話はここでおしまいだ。



「はーい、今行きます」


 私はスタスタとミカニコスの元まで小走りで向かった。





「今回も、色々ありますね…」


 私の目の前に、色とりどりの能力玉がある。


 能力玉は、転移する魂に付与する際は、魂に直接押し込む。


 異世界から回収された魂の能力玉は、魂の回収時に取り外される。


「こっちは、取り外してリサイクルした能力玉だよ。最近、よく分からんスキル?が、増えたから、回収した弱い能力に追加でつけてるんだ」


 ミカニコスから渡された能力を見たら、


【瞬足+掃除♾️】



「なにこれ?」


 私は思わず、声に出していた。



「ああ、ミカニコス、それ出来たんだな」


 ギードが、私の手元を見ていた。



「ご希望だと言われたから作りましたが…本当にこれでいいのですか?」


 ミカニコスは、訝しげにギードに尋ねた。



「ああ、どうも国が薄汚く感じるらしくてな、願われたのが掃除スキルだったんだ」


 ギードも困惑した顔だったが、私には、魂がなぜそれを選んだのか、よく理解できた。


 確か潔癖症の魂だったはずだから、転移して、かなり汚く感じたのだろう。



「ギード、この魂が選べるのは掃除か、料理か、収納、だったわよね?」


 以前に、転生者会議で決めたスキルだ。



「ああ、ギフトを与える転生だったはずだ」


 能力は世界によって、呼び方が変わる。



「この∞は、制限無しで合ってる?」


 私は∞が気になっていたので、ミカニコスに尋ねてみた。



「この∞は、制限無しです。合ってますよ。掃除なら、なんでも出来ますよ」


 私は、その答えに満足した。


 それなら、転生した魂は、清潔に平和に暮らせるだろう。



 ——∞が付く能力は、ある意味チートよね



 私は【瞬足+掃除∞】の魂が無双する未来を思い描き、ひとりで嬉しくなっていた。




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