【短編】貴方へ
⚠️同性愛要素有り
⚠️BL
⚠️バットエンド
「ずっと大好きでした。先輩」
砕け散った思いに言葉を乗せる。
千切られたラブレター。集まる周りの視線。
力無く落ちるのは自分の足、上から怪物を見る様に顔を歪めている先輩。
どうしてそんな顔で自分を見つめているのか…頭の弱い自分には分からない。
ただ自分は貴方に少しでも抱いてしまった感情を、伝えただけなのに。
貴方の顔は、言葉は、体は、
まわりの声は、視線は、噂は、
今はただ、自分の心臓に矢を刺してどんどんキズを抉って行く。
「なんでお前が…俺の事好きなの?」
だって、たった一瞬だけでも、先輩の事をかっこいいと感じてしまったから。
「お前、おかしいよ」
何もおかしくなんて無い…。
光り輝く先輩が綺麗って、感じてしまったから…………
「男のお前が、なんで俺の事好きなの?」
ごめんなさい。好きになってしまって、
砕け散った心臓は一粒の涙を落として嘆いた。
「俺にも、誰かを好きになれる自由が欲しかったな」
お楽しみ頂けたでしょうか?
今後、シリーズ作品やBL以外の作品などもじゃんじゃん公開して行く予定なので是非お楽しみに!