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魔法が便利すぎて、マジでウラヤマ

昨日はおジジが大変だった。


若返った反動で、未知なる世界なホテルの外へと自由と知見を求めてきやがった。


俺的には、これ以上の面倒事はマジで勘弁してほしいから、なんか、不穏な何かが世の中に蔓延っているって事を説明しつつ、極力、ホテルから出ない様に必死におジジを説得。


アンナの目が見えていたら、色々と映えそうな場所とか行ってみたかったけど、今の状態で出かけるのは気が引ける。


アンナの目が治ったら、一緒にいろんな所に行きまくってやる。


って事で、それじゃぁって事になって、ホテルに併設されているジムに行ったり、ホテルの敷地内を走ったりしていたおジジ。



ってか、マギアによる武具の発現って、どれくらいの時間、発現できんだろうな?



って気になったから、桜田に電話して聞いてみたところ、



『発現された魔力で構成されたモノの構成が維持できなくなるまで、でござるよ』



って言われた。



『は?  サルでも分かるように、説明お願いプリーズ』


『つまりはでござるな──』



やろうと思えば一生発現させてられる。


でも、いくら魔石を使って魔力を取り込ませたって言っても、発現しているだけでも、魔力は微量ながらも消費されるらしい。


消費される主な原因は、傷とか破損。


他にも、発現の維持で、極少量だけど魔力が削られていく。


元々、形のない魔力が、空気中に戻っていくんだとか。


ってな理由で、長く発現させればさせるだけ、耐久が少しずつ減っていくから、使わない時はマギアに戻すのを推奨しているらしい。


マギアの減った魔力分は、時間はかかるが自動で回復もできるらしいけど、発現させたモノが大きく破損した場合は、追加で魔石を取り込んで、減った分の魔力を補えば、早く回復させることができるらしい。


複数防具を発現させている場合は、使用者のイメージ次第で、パーツ毎に魔力の量の割り当てができて、耐久値の増減の調整が可能なんだってさ。


って事で、通常、シーカー達は、先ず、虚無を倒すために武器に魔力を全振りして、防具は物理的な物品を使うのが主流。



だから、シーカー達は、コスプレみたいな防具を着ている、って事が解明できた。


武器だけでなく、防具にも魔力を回せる余裕がある高レベルの人たちも、基本は防具を着て、素の防御力を高めているらしい。


まぁ、おジジのは、空中都市に行くまでの繋ぎ程度のマギアの利用だから、あまりそこまで深く考えなくても良いだろう。



良いよな?


良いんだよね?


ってか、両手、元の状態に戻すよね?



今、俺の目の前には、早朝にも関わらず、



「ハっ!ハっ!ハっ!ハっ──!」



運動ができなさそうな魔法職だった面影が全く無くなった、



「──百ぅうう!!」



何処ぞのヤベー武道家みたいに、両手に炎の魔法を纏わせながら、虚空に向かって正拳突きをしまくっているおジジがいる。



「………………」


「ふぁぁぁ~……  ガラクシャ様、朝早くから元気だね……」


「いや……  元気とかじゃなくて……  もう、別人だろ、アレ……」



ってか、何故にピラミッドに向かって正拳突きしてるし……


百歩譲って正拳突きするのは良いとしても、両手に炎を纏わせるのは止めろし……


最上階で誰にも見られないからって言っても、朝っぱらから部屋のテラスでファイヤーはやめろし……



今から、飛んで日本に帰るって言うのに、



「はぁぁ~……」



なんで寝起きから精神的に疲れなきゃならんのだ。


………………


…………


……












「便利なものよのぉ~」


「自重しなくていいって言われたし、人数もいるから、どうせ飛ぶなら、この方が楽じゃん?」



って事で、どこかの超上空なう。


ダークマターを小さい飛行機っぽく発現させての空の旅。


別にどんな形でも良かったんだけど、いくら自重しなくていいって言われてても、見た目、飛行機っぽくしておけば、そこまで目立たないだろう。


多分。


ってか、ダークマターで飛行機を作って飛んだは良いものの、如何せん黒すぎて外が見えなかったから、



「それに、こうすりゃ、地図をみながら外も見れて、一石二鳥だお」



エジプトでタブレットを買って、ダークマター飛行機の前方に取り付けてやった。


むき出しの状態でタブレットを超高度にいる状態で外側に設置しておくと、多分って言うか、絶対壊れるだろうから、タブレットのカメラがある側をダークマターを張り付けて補強。


お金にモノを言わせて、前方3か所にタブレットを設置。


真ん中の1箇所はマップアプリでナビを開いてて、それを挟む様にして、残りの2箇所はカメラアプリで外の様子を確認。


ソレっぽいコックピットにも見えなくもなくて、結構これはお気に入り。


ってかテンション上がりまくり。


そんで、壊れた時の予備用として、さらに2台のタブレットが手元にある。


中と外の気圧とかの環境調整は、



「それに、おジジの魔法が無かったら、ここまで快適にはなってなかったし」


「これくらい、風魔法で簡単に調整可能じゃわい」



おジジの魔法で何とでもなった。


魔法が便利すぎて、マジでウラヤマ。


ってか、物理法則とかが”魔法”って一言で片づけられて草。



「しかし、モミジのこのアイディアははなかなか興味深い。  即席且つ快適な移動手段よのぉ。  ワシも土魔法と風魔法で似たような事ができそうじゃな」



おジジも俺のアイディアに興味津々で満足した様子。


ってか、遠慮なく俺のアイディアを丸パクする気満々。



「………………」



知的財産の侵略ですよそれ?



ってか、おジジの魔法マシマシのヤツの方が、俺のより絶対快適なのは間違いない。



おジジの魔法の補助もあったおかげで、自重なくそれなりの速さで飛ばせたから、途中で休憩をはさんでも、4時間くらいの空の旅。


飛行機での移動時間の半分以下で、びっくりしたわ。



タブレットの画面に映る前方にも小さく空中都市が見えてきたし、そろそろ目的地付近に到着だ。




空中都市上空で、おジジとアンナを抱えた後に飛行機型ダークマターを解除。


そのまま地上までささっと降下して、電車の利用はアンナとかおジジが目立ちそうだから、タクシーに乗って雫の会社に直行。


雫の会社に到着したら、雫と桜田とクリリンと玉藻はどっかに行っているらしく、ダルそうなウP主が面倒くさそうに出迎えてくれた。


ってか、このままじゃ密入国とかになりそうで怖すぎるから、



「何卒、パスポートの後処理をしてくださいませ……」



と、ウP主に土下座しながら手渡す。


ってか、俺と一緒に帰ってきたアンナを見ながら俺を見て、



「アンナさんって……  本当に、存在する人だったんですね……?」



信じられないモノを見る目つきで俺を見るウP主。



「え?  ナニソノ露骨にムカつく言い方?」


「いえ……  犯罪行為だけはアレなんで、バレないように気を付けてくださいね?」


「え?  喧嘩売ってる?」



どうやら、俺の旧スマホにあったアンナとの写真は、雫達の間では、俺の捏造とか空想彼女扱いされていて、あまりにも可哀そうだから、あまり触れちゃいけない事になっていたらしい。


これにはマジで殺意しか湧いてこないけど、朝から色々と疲れたから、雫のいない社長室で我が家の様に寛ぐザマス。


その間、ウP主とおジジが魔道具談議に花を咲かせ、俺は久しぶりに食べたデリバリーピザのジャンク感に満足しまくり。


アンナもジャンクな味のピザはお気に入りのご様子で、今度、ジャンクフードの食べ歩きをする事で決定。


って事で、さっさと空中都市に行ってアンナとおジジを治してあげたいけど、おジジ的には、向こうに行けば、地上と空中都市間の時間の流れ的に、色々と黒い薬の対応が厳しくなるだろうって事で、



「地上より時間の流れが遅い空中都市に行く前に、モミジが言うその薬がなんなのか、ワシも確認する必要がある」



アンナとも相談した結果、取りあえず、暫くは地上に居る事で決定。


ワンチャン、玉藻の能力で、アンナとおジジを治せるかもしれないし。


ってか早く治してアンナと地上デートに行きたすぐる!!



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