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マジで最高すぐるお!!

雫に言われたがままに、微塵も自重しないで、思いっきりダークマターをダンジョン内部に侵食させていく。


そんでもって、



「アンナ。  聞こえる?」



アンナに念話。



『モミジ!  聞こえるよ!』



地上と同様、無事に念話もできていて、



「今、ダンジョン内部に入ったよ」



さて、これからどうしようかしら?



「今、俺のダークマターの線を広範囲で広げているから、ソレっぽいのを見つけたら、雷で攻撃してみて」


『分かった!』


「そんで、今から俺がアンナ達を探しに動くから、アンナ達はそこで動かずに待っていて」


『うん♪  モミジを待ってる♪』



とは言ったものの、俺が持っている食料と水には限界があって、早いとこ、収納魔法を持っているおジジに合流しないと、俺は餓死決定。


俺から向かうって言ったものの、出鱈目とか闇雲には歩き回れない。



ってか、マッピングってどうやるの?



ラノベとか漫画とかでよく出てくるけど、



「どうすんのコレ……」



俺には全くできる気がしない。


そもそも、目印になるものがなさすぎる。



空間をコピペしてんの?



って思えるくらい、同じ風景すぎて草。


何か変化をつけられるだろうと思いながら、壁の象形文字を読んでみると、



「『世界に死を』って……」



これまた同じ様な事がツラツラ書かれまくっていて、なんの目印にもなりゃぁしない。


って事で、とりあえず、左手の法則で進んで行く。


進みながらダークマターの線を壁に貼り付けて、コレを通過済みの目印とする。


左手の法則をやって、右手の法則をやると、迷路を隅から隅まで回れるって何かで読んだことがあるから、先ずは左手の法則で進んで行く。


勿論、俺はメッシュボールの中に閉じ籠るのを忘れない。


こんな見通しが悪くて死角だらけのところで不意打ちとかされた日にゃぁ、マジでたまったもんじゃぁねぇしな。


此処では能力の自重はしない。


自重して死ぬくらいなら、自重しないで怒られた方がマシだ。



ってか、俺、不老不死だったわ……



久しぶりの地上で色々ありすぎて、不老不死って事をすっかり忘れてた。



って言うか、不老不死って言ってもさぁ、回復手段がないと、傷とか回復できないんじゃね?って俺は思うわけよ。


重傷とか回復できなくても死ねないって、それって、ぶっちゃけゾンビだよね?


不老の部分で傷とか回復してくれるのかしら?


不老の範囲が大きすぎて、マジで何とも言えないなぁ……



思い出した不老不死について考えていたところ、



『グギャァ──』




「………………」



前方から変な呻き声っぽいのが聞こえてきた。



虚無との初エンカウントか……



初めてのダンジョンで初めてのエンカウントとか、ちょっとドキドキ。


ゲーム脳な俺にとっては、なかなかにグっと来るものがある。



まぁグって来るものがあったとしても、 生き死にがかかっているリアルなダンジョンとか楽しめる訳がなく、自重せずに来るものは業務的に処理していく所存でございます。



って事で、姿が見え始めた虚無。



「………………」



そして、軽く眉間をモミモミした後に、じっくりとソレを二度見する。



「ミイラじゃん……  マミーじゃん……」



正に見た目はまんまソレ。


全身が雑に包帯で巻かれていて、気持ち悪い動きで、カクカクズリズリ、ゾンビっぽく歩いているソレ。


近づいてきて細かな部分が分かったけど、



「これで、虚無、なん……?」



包帯の下は真っ黒で、空中都市で何度も見ている虚無と同じアレ。


でも、なんて言うか、虚無に成りきれてない虚無って感じ。


世界がまだ生きているからなのか、虚無が世界に侵食できていない様な、歪な感じがする。


空中都市で、お金を稼ぎに何度も行った事がある、虚無に侵食されて死んだ地上世界。


アレは、なんて言うか、死んだ世界の理が虚無に味方している感じがして、何処の地上に行ってもアウェーな感じだった。


でも、目の前の虚無は、矮小と言うか、拙いと言うか、存在感が小さい。


俺の推測だけど、ダンジョンは虚無が生きている世界に侵食する為のパイプであり、通り道であり、虚無が湧いて出る泉的なアレ。


人間が虚無がいる死んだ世界に順応できない様に、虚無も生きている世界に順応できないんだろう、多分。



だから、順応する為に人間に取り憑くってか……?



マジで侵略者。


マジで寄生虫。



なんの為に侵略して、なんの為に世界を侵食しているのかサッパリ分からない。


まぁ、分からなければ分からないで、



「──っしょ、っと」


『ガ──』



俺の平穏を乱す虚無は、見かけ次第に駆除しておく。


台所で遭遇したGと同じ扱いなソレ。


って事で、ササっと発現させた、お馴染みのハンドガン。


メッシュボールに隙間を作って、



『オゴ──』



トロトロ歩くマミーに向けて発砲。


俺的にはヘッドショットを狙ったはずなのに、



「………………」



左上半身が抉られた。


相変わらずの俺のエイムの低さに草。


右手で操作したダークマターの場合は百発百中なのに、ダークマターで発現させた銃による発砲だと、当てられるけど狙ったところと微妙にずれる。


多分これは、発砲された弾をコントロールできていないから。


ってか、コントロールしようとしたら、威力がクッソ落ちる。


色々と試して考えた結果、ただ単に、俺のコントロールが発砲された弾の速度に追いつけてなくて、俺ができる範囲でコントロールした場合、発砲された速度とか威力が俺のコントロールで殺されてしまう。


訓練とかすれば発砲速度に追いつけなくもないかもだけど、



「まぁ、そこは、数の暴力ってヤツで」


『ギィ──』



残弾数を気にせずに撃ちまくれるから、エイムはあまり考えない事にした。



だったら、右手でダークマターを操って確実に仕留めればいいんじゃね?



って考えていた俺もいたけど、何も考えずに、人差し指一つで、クッソヤバい威力と速度の弾を、残弾数を気にせずにパスパス撃てるのはカナリ楽ちんなのだよ。


まぁ、ケースバイケースで使い分けて、周りを気にしなくて良い場合は、基本、ハンドガンとか銃剣でブッパしてヒャッハースタイル。


って事で、周りを気にしなくても良いダンジョン内だから、自重せずにトリガーハッピー。


マミーな虚無を貫通した弾が壁とか柱を破壊しててるんだけど……



なんか気持ち良い!


自重せずに、周りを気にせずにブッパできるとか、マジで最高すぐるお!!



お読みいただきありがとうございます。


モチベになりますので、☆やブクマを頂けましたら幸いです。

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