夢
さっき私が見た夢の内容です。
割とハッキリ覚えたので書いてみました。
「んん〜後もう少しぃ……」
所謂あと5分を何度か繰り返した私は、いつもバイトに行く時に使っている8時20分発の電車を逃し、次の電車を使いバイト先へギリギリ駆け込んだ。
着くや否や店長にから
「配達の依頼が入ったから準備出来次第向かっとくれ」
と言われた。
ちなみに私の先はパン屋である。常々私はパン屋なのに宅配する必要あるのか?って思ってる。なぜならめんどくさいからである。ただウチはするらしい。そして仕事なので嫌々ながら行うのである。全ては時給が良いのが悪い。
そんな事を考えながら制服に着替えてタイムカードを切った。お仕事開始だ。
「ほい、これが配達する奴ね。いつもの男娼のお客さんね。」
「はーい、了解で〜〜す。」
そう言い、荷物を受け取った私は店のバイクを使い宅配先の家に向かった。
ピンポーン
「ちわーす、ベーカリー臥龍岡でーす。」
インターホンを押しながらそう声をかけると奥の方からバタバタと音がし、間もなく人が出てきた。
「お疲れ様です、すみませんありがとうございます。」
そう言いながらパンを受け取った男娼のお客さん。
「お兄さん、店長目当てなら店に来るから宅配依頼の電話で店長に来て欲しいって伝えないと来ないっすよ。」
そう、この人数年前からウチの店長に片思いをしているのだ。数ヶ月前からちょくちょく相談を受け、アドバイスしているのだが中々にヘタレ故何も出来ていないのである。
「うぅ〜いや、分かってはいるんだけどねぇ。でも中々勇気が出せなくてね…」
そう言い訳をする、ちなみにこれはもう何千回も聞いた言い訳だ。
「最近ウチの客店長目当てっぽいの増えましたよ。なんならこの前告白されてましたね、そいつは振られてましたけど。あとこの前店長『そろそろ彼氏作って結婚したいな〜』ってボヤいてましたよ。早く勇気出さないとそこら辺のそこそこイケてる奴に店長取られちゃいますよ。んじゃ、私は戻りますね。またのご利用お待ちしております。」
そう言い残し私はバイト先へ帰ったのだった。
その日はバイト先へ戻った後は普通に業務をこなし、ウチへ帰ったのだった。
それから3日後バイトが入っていたので店に行くと何やら嬉しそうな店長がウキウキと開店準備をしていたので話を聞いてみると
「例の男娼のお客さん居るでしょ?一昨日あの人から告白されちゃったの!急でびっくりしたけど嬉しくってね、お付き合いする事になったの!それで早速明日デートに行く約束したの!」
と嬉しそうに報告されたのだった。
ついにあのヘタレが勇気を出したのだ。数ヶ月に渡り相談に乗ったかいがあったってもんだ。
「そりゃおめでとうございます。」
そう祝福の言葉を送り今日もまた仕事に従事するのであった。