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乙女ゲーのモブキャラに転生したら王子にプロポーズされました  作者: いち
第2部ノエル編 第一章 ノエルを守ります!
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ノエル、学園に入学する

ノエル視点です

今日はドキドキして、とても早い時間に目が覚めてしまいました。

だって、今日は王立学園の入学式なのですもの。


お兄様が先に入学しているので、学園の様子はある程度わかります。

問題は……お友達ができるかどうかです。


私がバトン様と婚約した頃からよくお茶会で会っていたティア・マドリッド公爵令嬢、通称ティアちゃんと、同じくお茶会で何度も会っているルディア・リベラ侯爵令嬢、通称ルディちゃん、クロエ・オブライエン子爵令嬢、通称クロちゃんも一緒に入学なので、ひとりぼっちになることはないと思うのですが、王女という立場上、ティアちゃんやルディちゃんみたいな、身分差を気にしないでいいお友だちは、なかなかできないかもしれません。


学園に入学したら、絶対に一人にならないように、お友達と一緒に過ごすように、とお祖母様からもお母様からも、マリアンヌおばさまからも耳にタコができるほど言われています。

その他にも人の悪口を言わない、浮気はしないとか注意事項があります。


でも。


私だって一人は嫌ですし、たとえ性格の合わない方がいたとしても、悪口なんていいません。

なにより、私はバトン様一筋なので、たとえ素敵な男性が現れても、浮気なんて絶対にしません。

まぁ、目の保養位にはするかもしれませんけれど。


お父様とお母様にそう言うと、お母様はニコニコし、お父様はジュリアにそっくりだな、と複雑なお顔をされました。


お母様はお綺麗で、3人もの天使様からの加護を受けていて、精霊の祝福も受けていて、魔法もお菓子作りも得意、お母様主催のお茶会に参加すると婚期が訪れるとも噂されている自慢のお母様です。

そのお母様に似ていると言われて、私はご機嫌になりました。


今日の入学式は、行きはお父様とお母様、それにお兄様同伴のもと学園まで行き、入学式が終わったらバトン様が教室までエスコートしてくれる予定です。

帰りもバトン様に送ってもらいます。


バトン様と沢山一緒にいられるので、とても嬉しいです。


バトンさまは、ここ数年で、背も高くなり、声も少し低くなり、少し逞しくなって物語に出てくる王子様みたいです。

本物の王子様はお兄様ですし、お兄様もとても可愛がってくれますが、バトン様の手は魔法の手。

バトン様と手を繋いだり、頭を撫でられるととても幸せな気分になれるのです。


そんなことを考えている間に、侍女のティレーズとメリーがやってきて、私の支度を始めました。

学園には、メリーも侍女として一緒に行きます。

メリーは私より年下ですが、母親のティレーズにしっかりと仕込まれているみたいで、とてもしっかりものでどちらが年上か分からないくらいです。


久しぶりに家族みんなで朝食を摂って、いざ学園へ!



「ノエル。制服とても似合ってる。可愛いね」


「えへへ。ありがとうございます」



お兄様に褒められてテンションがますます上がります。

ちなみにこの制服、数年前にお母様が王室御用達のデザイナーに依頼をして作り直したそうです。

なんでも、学園の制服はとてもダサい、とマリアンヌおばさまが言ったからとか。


学園について馬車から降りると、お父様たちに囲まれるようにして入学式の会場へ向かいました。


お母様のスパルタ教育のおかげで、首席で合格した私は、新入生代表の挨拶をします。


緊張しながら壇上へ上ると、背中に温かい魔力を感じました。

これは、バトン様の魔力。

きっと私の緊張をほぐしてくれたのでしょう。


ああ、もう。

バトン様大好き。本当に好き。何度でも言います。大好きです。


入学式も無事に終えて、バトン様に教室までエスコートして頂きます。



「バトン様。先程はありがとうございました」


「あれくらいしかやってあげられなくて、ごめんね?」


「充分です!私、バトン様の魔力を感じてとても落ち着けたのですもの」


「なら良かった。ノエル、くれぐれも他の男と必要以上に仲良くしたり、二人きりになったりしないようにね。

じゃないと、僕は嫉妬で相手の男を傷つけてしまうかもしれない」


「約束しますわ。私はバトン様さえいてくださればいいのです。

それに、嫉妬して下さるのもとても嬉しいです」


「可愛いね、ノエル。食べちゃいたい」



このセリフはお兄様からも何度も言われているので、私は乾いた笑いを零しました。



「バトン様も、他のご令嬢と仲良くなさらないでください」



ワガママかな?と思いましたが、バトン様はニコニコ微笑みました。



「大丈夫。僕の目にはノエルしか女の子として映っていないから」



ああ、その笑顔反則です!

バトン様はきっと素敵な男性に成長されて、将来はお母様がお父様を褒めるときに使う「イケおじ」というのになるに違いありません。



「さ、着いたよ。ティア嬢やルディア嬢はもう来ているみたいだね。

帰りは迎えに来るから、それまでティア嬢やルディア嬢、クロエ嬢の誰かと一緒にいるんだよ?

何か困ったことがあったら、いつでも僕に言ってね」



どうしましょう。

今日もバトン様が甘々です。


少し頬を赤らめて教室に入ると、一瞬教室が静まり返りました。

私、どこかおかしなところがあるのでしょうか。


席は決まっていないみたいで、ティアちゃんとルディちゃんに挟まれるように座りました。



「あの、先程、皆様急に話すのをやめて私を見ていたのですが、どこか変でしょうか」


「違いますわ、ノエル様。

ノエル様は首席で合格、しかもとてもお可愛らしいから皆様見惚れていたのですわ、きっと」



ティアちゃんが否定し、ルディちゃんは生温い目で私を見ています。


その後、自己紹介とオリエンテーションを終えて終了です。

何度か男性に声をかけられましたがルディちゃん、ティアちゃん、クロちゃんが追い払ってくれました。


そして、

女の子が四人も集まればコイバナに。



クロちゃんは、入学式の後に飛んで行ったハンカチを拾ってくれた年上の男性に恋をしたようです

うまく行くといいのですけど。


途中。クラスメートの女の子たちがクロちゃんに嫌味を言いに来たので、



「私、人を貶めるような発言をする方とはあまりお友達になりたくありませんわ」



と私が冷たく言うと、顔を青くして去っていきました。

人を悪く言う人は、いずれ自分も悪く言われる。

お母様に教わった言葉です。

本当に、そのとおりだと思いましたわ。



「ノエル、お待たせ」



モヤモヤしていた気持ちも、バトン様を見れば吹き飛んでしまいます。


私はホッとして、付き合ってくれていたお友達にお礼を言ってバトン様の馬車で家まで帰りました。



こうして、私の学園生活初日は何事もなくスタートしたのです。

何事もなくスタートしたと思っているのは、実は天然ノエルだけ。


男が言い寄ってきたり、早速悪役令嬢の仲間入りをさせられそうになったり、フラグが立ちまくっていたのですが、フラグクラッシャーノエルがすべてのフラグをボキボキに折っただけという。


さて、クロエのハンカチを拾った相手は誰でしょうね。

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