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乙女ゲーのモブキャラに転生したら王子にプロポーズされました  作者: いち
第七章 国王の椅子と新たな命
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絵葉書とお守り

数日後、私は縁結びお茶会を開いて、結婚したい令嬢たちとお茶をしておりました。



「そういえば、ジュリア様はご存知ですか?

巷では3人もの天使様から加護を頂き、民のために治水工事まで手がけているジュリア様を慕う者が多く、ジュリア様の肖像画の描かれた絵葉書が飛ぶように売れているらしいですわ」



ええ……

初耳です。

最近は城外公務もなく、お城でまったり過ごしていましたから。

それにしても、こんなモブの絵葉書が飛ぶように売れているなんて……



「あら、それだけではございませんのよ。

ジュリア様の縁結びにあやかりたいと、ジュリア様の肖像画が中に入ったお守りも庶民に人気らしいですわ。

まぁ、その……私も買いましたけれど」



いえいえ。

私に縁結びの力なんてありませんし、お守りにしても効果はないと思うのですが……



「お守りには縁結びの他に、子宝や安産のお守りもあるそうですわ」



令嬢方の言葉に、私は言葉を失います。


たしかに私は、胎児の保護や安産の加護を受けていますけれど、それは私の受けている加護であって、私が祈願しながら作ったお守りならともかく、単に絵が描かれただけのお守りには、効果はないような気がするのですが……


それなら、まだジブリール様やアルミサエル様の絵を描いたお守りの方が効果があるのでは?



私がそう言うと、令嬢方は横に首を振りました。



「天使様は優しくも厳しい存在。努力をしないものにはなんのお力もお貸しいただけません。

それに引き換え、ジュリア様は庶民の味方。

初の城外公務の時に、平民の娘にドレスの裾を触らせて、温かいお言葉を投げられたとか」



なんでそのことを知っているのでしょうか。

あれはエドワードを授かった頃ですから、もう何年も前の話ですのに。



「その娘が、それからすぐに素敵な方と巡り合って結婚し、出産も安産だったらしいのですわ。

その話が、人伝にどんどん広がって、ジュリア様に触れることは出来なくとも、せめて関係のあるものを身につけていれば、ご利益にあずかれるのではないか、と評判なのです」



そういえば、呼ばれていましたね、私。

『ご利益様』と。


素敵な方と巡り会えるかは自分の努力と運次第。

結婚できるかは相性次第。

出産に至っては完全に運次第です。



「なんだか、責任を感じてしまいますわ」


「まぁ、そんな。ジュリア様はそのまま堂々としてらっしゃればいいのですわ。その姿に勇気づけられる民も多いのですから」



そう言われましても。

所詮モブですのに。


「まぁ、皆さんにいい御縁があるよう願いますわ」


「さすがジュリア様ですわ

あの、よろしければこちらの絵葉書にサインを頂けますか?」


「え?ええ」



サラサラっとサインした絵葉書を手渡すと、次の令嬢は御守袋の中から、私の肖像画を取りだし、私にサインを強請られました。


全員分書き終わった時には、すでに疲れ果てていました。



その晩、ノア様にそんな話をすると、ノア様は笑いながらも、事実だと教えて下さいました。


本当に、私の知らないところでことが大きくなっていて少し怖いです。

よくよく考えれば、ヘンリー陛下もわたしの縁結びの話を知っていましたわね。


国外にまで噂が広まってるって、どうなんでしょう。


何か面倒なことが起きなければ良いのですけれど……


自分で自分にフラグを立てたことに気づかず、私はそんなことを思っていました。



それから数ヶ月が経ち、お腹が少し目立ち始めた頃、ジン共和国の首相の御息女が、勉学のために我が国にやってくることになりました。


ジン共和国の現在の首相のご息女はリリアナ様と仰って、少しばかり婚期を逃した、でもとても美しいと評判の方です。


リリアナ様のお相手は、主にはノア様がすることになりました。

なんだかとても、嫌な予感がします。


リリアナ様滞在中の準備が整えられる中、私は少し憂鬱です。

もちろん、ノア様がお相手をされるということに対するヤキモチもあるのですけれど。


そうして、ジン共和国よりリリアナ様がやって来たのです。

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