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乙女ゲーのモブキャラに転生したら王子にプロポーズされました  作者: いち
第四章 続編ルートと新しい力
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マルコ攻略会議

主人公目線に戻ります

ノア様からマルコの様子を聞いた翌々日。


早速王妃様とマリアンヌ様と一緒にお茶会をしながら対策を練ります。



「……と言うわけで、マルコも満更でもないような様子ですの」


「となると、後は『親近感』、または『好意』をどう『恋』に持っていくか、ですわね」



マリアンヌ様が楽しそうにおっしゃいます。



「こんなところで乙女ゲーの続きみたいなことが出来るとは思わなかったわね。

ティレーズには申し訳ないけど、すごく楽しいわ」


「とりあえず、単純接触効果は既に果たしていますし、あと出来るとすれば、吊橋効果か、パーソナルスペースを狭めて行くことかと思うのですけれど」


「吊橋効果は、たぶん効果ないと思うわよ。

だってあの二人、無駄に度胸があるから、ドキドキハラハラを共有するなんてことないと思うもの」



そうなのです。

私もノア様から話を聞いたときに、吊橋効果も考えましたが、あまり効果がないような気がします。

これまでの経緯でいけば、馬車が賊に襲われたときが吊橋効果を最も発揮できた時のような気がします。

もしかしたら、あの時からティレーズはマルコを意識し始めたのかもしれませんね。

でも、もう一度同じことを起こすのは無理です。



「となると、やはりまずはパーソナルスペースを狭めていくこと。その後は、『押して、引く』かしらね」



マリアンヌ様がおっしゃいます。

パーソナルスペースのことはわかりますが、『押して引く』とは?



「ティレーズに直接教えた方が早いですわね。

ちょっとここにティレーズを呼びましょう」



マリアンヌ様の案で、ティレーズを中に呼び入れます。



「奥様……?」


「あなたの恋路について話していたのよ」


「そっ、そんな……私如きの為にご相談になっていたのですか?」



ティレーズは、羞恥と申し訳無さからでしょうか、いつもより身体を小さくしています。



「マルコを攻略する為に、あなたにいくつかアドバイス致しますわ」


「(攻略?)光栄に存じます」



まるで立ち上がったジャンヌ・ダルクのように堂々と言い切るマリアンヌ様。

それを私と王妃様はニコニコと眺めます。



「まず、今後マルコと接する時には、いつもより1歩だけマルコに近づきなさい。

それ以上はだめ。1歩だけよ。」


「はい。1歩近づくのですね」



あまり近づきすぎると、はしたなく思われますからね。

今の二人には1歩で充分でしょう。



「それから、折を見て、秘密にしてほしいのですが、縁談が来ていてとても困っている、と打ち明けるのです」


「縁談の話をマルコ様に?」


「ええ。そして困っている、と打ち明けたあとはすぐに『ごめんなさい、あなたにこんな話をするなんて、迷惑でしたよね』と申し訳なさそうにその場を立ち去るのですわ。その後は、自分からは一切縁談の話はしてはいけません」


「相談しておいて、答えを聞かずに立ち去るのですか?」



なるほど。

これが『押して引く』作戦ですわね。

しかも秘密の共有。

とてもいい作戦ですわ。



「その間も話すときに1歩近づくのは忘れずにね。

そして、マルコが痺れを切らしてあなたに縁談の話をしてきたら、『その件はもういいのです。諦めますわ』と悲しそうに言うの」



ふむふむ。

勉強になりますわ。

マリアンヌ様、もしかして生前はとてもモテた方なのではないでしょうか。



「きっとマルコは怒るでしょう。

自分の人生を親に決められていいのか、そんなに簡単に諦められる思いで侍女をしていたのか、

何よりあなたはそんなに簡単に諦める人なのか、と」



ああ、マルコなら言いそうですわね。



「その後はどうしたらいいのですか?」


「その後は、お慕いしている人がいるのです、と言うのです。

そうするときっと、その方と結婚を、と言ってくるでしょうから、それはあなたです!とはっきり言い切りなさい。後は流れに任せればいいですわ」



ティレーズは普段は冷静沈着ですが、その裡には激情をはらんでいますからね。

一度想いをぶつけたら、きっととめどなくマルコへの想いが溢れだすでしょう。



「それでもマルコが動きを起こさないのであれば、マルコは本当に残念な子か、意気地なしか、もしくは不能ですわね」



王妃様………

ティレーズが赤くなっているではありませんか。



「あらやだ。私としたことが。失礼」


「どう?ティレーズ。出来そう?」



改めて聞くと、ティレーズはグッとエプロンを握りしめました。



「こんなに協力して頂きましたし、私も女です!やれるだけやってみますわ!」


「それでこそ私の侍女よ!」



マリアンヌ様も王妃さまも満足そうです。


「ティレーズ?結果はジュリアちゃんに必ず逐一報告するのよ?」


「かしこまりました」



王妃様、それはちょっと楽しむためではありませんか?

え?違う?

ああ、そうですか。そうですわよね?



ティレーズが決意を胸に秘めたところで、今回のマルコ攻略会議と銘打ったお茶会は終了したのです。


あとは、ティレーズの頑張りと、マルコが男を見せられるかどうかですわね。


とても楽しみですわ。

あ、間違えました。

ティレーズがうまく行くといいですわ。

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