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乙女ゲーのモブキャラに転生したら王子にプロポーズされました  作者: いち
第三章 魔法の国 トリス国
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甘すぎる新婚生活

主人公目線に戻ります。

1週間の特別な新婚生活が始まりました。


ノア様の「お仕置き」は甘く、私は翌朝までみっちり愛されてしまいました。

最後は気絶した気が致します。



「ジュリア」



甘い声で目が覚めると、外はすっかり明るくなっていました。

慌てて時計を見るとすでにお昼を回っています。

道理でお腹が空いているわけですわ。



「食堂にランチが用意されたらしいよ。行くかい?」


「はい。お腹ペコペコです」



そう言って立ち上がろうとしたのですが……


カクンッ


膝が笑って立てません。

それもこれも、ノア様が無茶をさせるから……



「おっと。危ないな、私が抱いていこう」



ここではよほどのことがない限り、使用人に会わないようになっていますので、夜着のまま、ノア様に抱かれて食堂に向かいます。


ストンと椅子に座らされて……と思いきや、私は今何故か、ノア様の膝の上に座らされています。



「あの……ノア様?」


「ん?」



何事もないような顔で、ノア様は小さくちぎったパンを私の口元に持ってきます。

思わず口を開けてパンをモグモグと咀嚼していましたが、そうではありません。



「私、自分で食べられますわ」


「いいから」



何が「いいから」なのか、一口大に切った肉を今度は口元に持ってきます。

それもパクンと口に入れて……


はっ!

私、ノア様に流されています。



「うん。この肉は美味いな」



ご自分でも食べながら、ノア様はとても満足そうです。



「昨日の夜から何も食べていないから、腹が減っているだろう?」


「それは、確かに」


「私が食べさせてやるから、大人しくここにいなさい」



どうやら、私が座って自分で食べると言う選択肢はないようです。

次々に口に運ばれるお料理を美味しく頂きながら、私は諦めることにしました。



「ランチの後は、温泉にでも行くか?」


「温泉?温泉なんてありますの?」


「ああ。ここは天然の温泉がある。美肌に効果があると母上が言っていたな」



美肌に効果!

それは女子として欠かせませんわ。


モグモグと咀嚼しながら温泉に思いを馳せます。



「ジュリア。私の分のデザートも食べるかい?」


「よろしいのですか?」


「ああ。私はジュリアの作った菓子以外には興味がないからな」



ぽぽっと頬が熱くなります。


確かに、ノア様は私が作ったお菓子は美味しそうに食べてくださいますが、それ以外でお菓子を食べている姿はあまりお見かけしませんね。


今日のデザートは桃のコンフィです。

さっぱりしていて美味しいのに。

ノア様の分も食べながら、私はふと思い立って、ノア様からフォークを奪い取ると、一口ノア様の口元に持っていきました。


ふにゃり、と頬を緩ませて、ノア様が口に入れます。



「美味しいものは、二人で分け合いたいですわ」


「そうだな。ジュリアの言う通りだ」


「美味しいですわね」


「ああ。ジュリアの手から食べると余計にうまいな」



どうしましょう。

コンフィよりもノア様の方が甘いです。


ストッパー役の人がいない分、ノア様甘さ全開です。



「ごちそうさまでした」


「ごちそうさま。さあ、風呂へ行ってみるか」



ノア様が私を抱いたまま立ち上がります。



「え?あの、一緒に、ですか?」



まさか、前世のように男湯と女湯で別れているとも思えません。



「当たり前だろう?夫婦なんだから」


「はっ、恥ずかしいです!」


「昨夜はもっと恥ずかしいことをしたのに?」


「うう………でも、明るいですし」


「気にするな。行くぞ」



どうも、夫婦になってからノア様が大胆になった気がするのですが……私の気のせいでしょうか。



温泉はにごり湯でした。

ラッキーです。

お湯がお肌に吸い付くようで、とても気持ちいいです。

美肌になりますように、と念じながらお肌を撫でます。



「気に入ってくれたみたいだね、ジュリア」


「はい!とても気持ちいいですわ」



ルンルンでいると、スッと背中を指で撫でられました。



「ひゃうっ」


「確かに、スベスベだな」



ノア様はエッチです。

確信しました。


お湯から上がってベッドルームに入ると、知らない間にベッドメイキングがされていました。

もちろん使用人さんが、私たちのいない間にやってくれているのですが、まるで夜中に働く小人さんのように気配を感じさせません。



「夕食まではまだ時間もあるし、すこしのんびりしようか」



二人でベッドに寝転がります。



「その……」



不意に、ノア様が言いにくそうに切り出しました。

何でしょう。

私何かしてしまったのでしょうか。



「昨夜の私は……ぎこちなくなかったか?」



何かと思えば昨夜の秘め事についてでした。



「それは……私も初めてですから分かりませんわ」


「ああ、そうか。そうだよな。一応一通りの勉強はしてきたのだが」



えっ。

そんな閨事の勉強なんてなさっていたのですね。

本を読んだりしたのでしょうか。

それとも、経験者から話を聞いたり?

まさか経験者から手解きを受けたわけではないと思いますが。



「この歳でうまくリードしてやれないなんて恥ずかしいし、ジュリアにも可哀想だからな」



初めてってことを気になさっていたんですね。

でも、良かったですとも言えませんし……



「その……ちゃんとリードしていただけましたわ」


「そうか。なら良かった」



ノア様は私の腰に手を回すと、グイッと私の身体を引き寄せました。



「それなら、夜までまたしばらく楽しもうか」


「え」



何度でもいいます。

ノア様はエッチです。

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