理由
「みんなと同じ道を歩みなさい」
「普通の人生を送りなさい」
「安定した生活を手に入れなさい」
時には母が、
時には父が、
時には友人が、
時には恋人が、
そう言い放ってきた言葉にずっと従ってきた。
だからこうして今の私が存在している。
みんなと同じ道を歩むため、苦手な勉強を頑張って、
普通の人生を送るためくだらないスクールカーストのトップたちに取り入って、
安定した生活を手に入れるために興味のない仕事に就いた。
ある時、夢ができた。
途方もない夢。
ただなりたいと強く直感で感じた。
そしてそれはとても輝いている道に見えた。
今まで歩んできた何の面白みもない道とは正反対の。
嬉しくてその道に一歩踏み出そうとした時、
みんながまたこう言う。
「みんなと同じ道を歩みなさい」
「普通の人生を送りなさい」
「安定した生活を手に入れなさい」
私はその言葉のせいでまだ一歩も踏み出せていない。
だから私はまだこの何の面白みもない平凡な人生から抜け出すことができない。
母のせいで。
父のせいで。
友人のせいで。
恋人のせいで。
あなたたちのせいで私は夢を追えないのだ。
私に才能がないからじゃない。
私に勇気がないからじゃない。
私に熱意がないからじゃない。
私が今の生活を捨てたくないからじゃない。
私がみんなから見捨てられたくないからじゃない。
私の夢が馬鹿にされたくないからじゃない。
私の夢が恥ずかしいからじゃない。
私が現実を見ていないと思われたくないからじゃない。
私がどこかで夢を追う人を馬鹿にしているからじゃない。
私がどうせなれるはずがないと思っているからじゃない。
そう。あなたたちのせいで私は夢が追えないのだ。




