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Small world  作者: 十八谷 瑠南
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どこを見ている






たまに思う時がある。

同じ年齢、同じ場所、同じ時間に存在しているのに、自分だけが見ているものが違うことがあるということに。







この教室の人気者たち。

取り巻きと毎日楽しそうに騒いでいるが、目先の楽しさよりもずっと遠いものを見つめている。









馬鹿にしている根暗な連中。

いつも固まってこそこそ話しているが、好きなことに夢中になってここではないどこか遠くを見つめている。それも仲間と一緒に。






授業熱心なガリ勉連中。

休憩中まで勉強している姿を見せつけてくるが、自分が得たい知識を夢中で取り込みここよりはるか遠くに向かってただ走っているようにも見える。






部活一筋の連中。

授業中は寝るだけ寝てもはや先生にすら見捨てられているが、それはもうここには見るものなどないからだ。なぜなら放課後の彼らの表情は教室にいる時と別人に見える。






ぼうっと教室を見渡していたが、やがて友人たちが口々に言った。

「あいつらほんと派手でうるさいよな」

「あいつらはさ、暗くてキモイよな」

「あいつらって絶対先生に媚売ってるって」

「あいつらみたいな青春してますみたいなん逆に冷めるわ」





なにも反論せず、肯定でも否定でもないような返事をしたが友人たちは満足したようだった。


この前までそんな話で笑っていたくせに今更そんな返事をする自分が恥ずかしかった。




だが、

いつか、いつか自分にも見つかるだろうか?

ここではないずっと先の“何か”が。

彼らのように。


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