なぜこうなる
今回は前回の続きです。ランキング上位の方の書き方を参考にしてみました。そしていよいよ本格的に物語が始動します。
続き
俺の胸には白く光る矢が刺さっていた。そして俺は倒れた。
「闘也!」
「え?何?」
「誰か救急車!」
「早く!」
とても真っ暗だ…。
病院
目を覚ますと白い天井が見えた…ここは…どこだ?ふかふかのベッド。横には点滴のようなものも。病院か!そうか、俺は矢に刺されたんだった。
外は明るい…もう1日たったのか?状況を整理しよう。俺は謎の矢に刺され、今はこうして病院で目を覚ましている。生きてるのか…
俺はそっと矢が刺さった胸に手を当てた。痛みも感じない。というか傷もない。どういうことだ?状況が理解できない。
「あなたですね!」
「え?」
急な声に少し驚いた。俺はとっさに起き上がった。そこには白色の鮮やかなツインテール。そして整った顔。とてもと言っていいほど美少女がいた。ん?よく見ると宇宙戦争時に着る服みたいなのを着てるな。何者だ。
「あの…どちらさまですか?」
「私?私はカンナよ。」
「いやそのどういう…用事で?僕の知り合いすか?」
「いいや。知り合いでも何でもないわね。ただ私はあなたを狙っていた。」
もしかしてこの人、俺が矢に刺された事件の関係者か?だとしたらそうとうまずいな。逃げるか…どうすれば…
「どうしたの?もしかして感づいちゃった?そうよ。私があなたを光の矢で刺したの。」
くそ。やっぱりか。これはさすがにやばいぞ。ここの部屋のドアまで距離は結構あるな。
「大丈夫。安心して。別に殺したり怪我させたりなんかしないから。」
本当だと信じたいところだが…今は言う通りにして様子を見るか。
「お、お、お」
「え?」
なんだこの人お、お、おとか言い始めたぞ。宇宙人かこいつ。それは予想外だったな。今がチャンス…なのか?
「お願いします!!」
ドンッ!床に土下座をする形にジャンプした。なんだこいつ。俺は驚きを隠せず。
「なんだお前!」
「もう、いい。さっさと説明しようじゃないか。」
そしてこの人は俺に詳しく教えてくれた…
なるほどな。つまり、今は世界的に人間関係が最悪な方向へ行ってしまう状況に追い込まれている。それを宇宙から見ていたカナンとかいう奴が、日本の人間関係を直すのに俺に手伝ってくれないかと。それで俺の位置がわかるようにあの矢を撃ったと…まじかよ。俺の人生最悪。質問することだらけだな。
「まず、あんたに聞く。本当に宇宙人なのか?」
「うん。」
「はあ…今は一応信じときますね。」
「じゃあ次に聞く。なぜ俺なんだ!」
そう。なぜ俺なんだ。もっと心理学者とかいろいろいるだろ?
「あなたが最適だって、このマシーンが言ってるのよ。」
「なんじゃそりゃ。」
くそ!わからん!もう訳がわからん!俺はどうすれば…
「次に質問する。俺はなぜ死ななかった?」
「宇宙はそういう矢だってあるのよ。別に驚くことじゃない?」
驚かないやつがおるか!俺はもう何もかもがわからない。よし一旦落ちつこう。
「状況は理解できた?」
「まあ、なんとなくわ。」
少しは理解できたところで俺は思い出した。真美も人間関係研究部を作りたいって言ってたな。いい機会だ。こいつ宇宙人だし部活作ってもらえねえかな。
「おい。いい話があるぞ?」
「何かしら?」
「俺の友達にも人間関係を解決したいとか言っている奴がいる。そこでだ、手伝う代わりにうちの学校に人間関係研究部…いや人間関係解決部を作ってもらえねえか?」
俺はとっさの判断から研究から解決に聞こえのいいように変化した。これでなんとかしてもらえねえかな?真美には迷惑かけすぎたからな。少しは謝罪の気持ちを込めて何かしてやらないとな。
「いいよ」
「まじかよ。あっさりかよ。ありがとかよ。」
よし。これで真美も喜ぶな。俺も人間だ。人に謝罪の気持ちを持てば、その人の感情をいい方向へ持っていきたい。
「あなた今日学校は?」
はて?今日は何曜日だったか?目にカレンダーが入った。日めくりカレンダーだったので今日の曜日がわかった。今日は水曜日だ。だから学校はあるな。
「あるぞ」
「じゃあ、放課後にでも早速その部活を作りにあなたの学校へ行くわよ。」
「了解です。」
そして俺は驚き、話し、考え、とても疲れた。自然に眠っていた。
目を覚ますと部屋はオレンジ色に染まっている。もう夕方か…ってカナンさんと学校いくんだった。ってカナンさんがいないぞ。先に行ったのか?と反対の方へ体を向けると、そこにはカナンさんがいた。ん?この状況はなんだ?同じベットで俺と美少女が寝ている…
「何してるんすかー!!」
「ごめんなさい。添い寝というのを1度やってみたかったの。」
「初対面の男で試すなよ!」
「さて、学校に行きましょうか。」
この女、油断できねえ。とりあえず今は真美のところに行かねえのとな。
学校
時計を見れば掃除が終わる頃の時間帯だった。よし、ダッシュだ。俺の後ろにはカナンさんも走って着いてきていた。足速!さすが宇宙人。いつもの廊下を駆け抜けて教室にたどり着いた。
「真美!」
そこには真美がいた。丁度、帰る支度をしていた。間に合ったみたいだ。
「闘也ーー!」
真美がこっちに来る。やば。抱きつかれる。こいつの彼氏に殺される。俺は反射的に交わした。真美がこけそうになる。
「なんで交わすの!ってそんなことより無事だったの?本当に良かったああ!急に倒れるからびっくりしたんだよ。闘也ーー!」
「はいはいわかりましたから。俺はなんともないよ。それより、部活のことで朗報がある。」
「え?」
真美がポツンとした顔をする。それと同時に後ろの美少女に気づいたようだ。不思議そうに俺に尋ねてきた。
「誰?この人?」
俺はここまでのことを20分くらいかけて真美に教えた。さすがに信じないよな?
「へー!この人が宇宙人なんだ!凄おい!美人さんだね!」
あらおバカさん。少しは疑え。
「部活を作ればいいのよね?」
カナンさんが聞いてきた。
「ああ。お願いしてもいいか?」
「まかせて」
「でもどうやって部活なんて作るの?魔法?」
真美がマヌケな声で問う。
「えーっと、それは…」
「お前達なにをしてるんだ?」
そこに先生が通りかかった。部活担当の先生だ。タイミングが良い。どうやって部活を作るのか見てみようか。カナンさんが先生の前まで行った。
「あの…先生」
「君は…見かけない顔だね?転校生かな?で?なんだい」
「部活を作りたいんですけど…」
「悪いが、どんな部活も作れない…もう顧問とか頼める先生とかもいないんだよ。悪いが諦めてくれ。」
ここからどうするのだろうか。宇宙人はどう地球人に言うことを聞かせるのだろうか?
「お願いします!お願いします!お願いします!お願いします!お願いします!なんでもしますからお願いします!お願いします!お願いします!お願いします!私は本気なんです!この世の中を変えたいのです。顧問なんていりません。責任をもって最後までやります!だから!お願いします!お願いします!お願いします!」
「わかった。わかった。お願いだからそれ以上はやめてくれ。ほらプリントだよ。あとは好きにしてくれ。」
先生なのに廊下を走って逃げてしまった。
え?これが部活を作る方法?嘘だろおい…
「おい。超能力とか便利な道具とかはないのか!ただのうざいやつじゃねえか!」
「別にいいのよ。あれで。作れたじゃない。」
もういいわ。着いてけないこの人には。それより結果は良かったのでなんとかはなった。
「宇宙人すごーい」
真美は本当アホだな。こいつだけはいつもそうだ。
「あなた達のやるべきことは人間関係を最高のものにすることよ!」
「そう言うけどなにを具体的にどうすればいいんだ?」
「説明しよう。人間関係の問題はありとあらゆるところで起こっている。そこであなた達を問題が発生しているところに送って、人間関係を最高のものにしてもらうの。ハッピーエンドと認定されたら自動的に返される。」
「なるほどな。」
「難しそうだね。」
確かに簡単ではない。人間関係を良くすることは簡単ではない。でもバッドエンドになるとどうなるのだろう?
「失敗して、バッドエンドになるとどうなるんだ?」
「その人達は死ぬわ。」
「「え」」
「「えーー!」」
衝撃的過ぎて俺達は固まった。END
続く
少しは見やすくなったと思います。今回も変な終わり方でしたね笑。まだまだ続きます!見てくださってありがとうございました!