アグボグブロシー
診断メーカー【物書きさん お題です】の「たった一人」と「切ない」を拝借。
世界最大の電子廃棄物の墓場。
アグボグブロシーにまた一人、幼子が足を踏み入れた。
頼ってきた親戚はもういないと言う。
ケーブルを燃やし、大量の黒煙の中から僅かな金属を見出す。
それを売った金を親に送るのだ。
でも、一日の終わりに集めた金属を奪われた。
途方に暮れて画面の割れたテレビに腰かける。
気付けば周りを取り囲まれていた。
皆、笑ってる。
幼子は呆然と立ち上がる。
歩み寄っていきたかった。
それが敵でも、味方でも。