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おまけ ジャイアントアントの生態

本日2話目です

ブクマ1万人突破記念に、野生のジャイアントアントの設定をどうぞ!

なお適当設定なうえに、本編にはほとんど関係はありません…

◆特性

 ジャイアントアントは地中に巣を作り、巣の周辺を縄張りとして集団で活動するモンスターである。

 高い社会性を持つモンスターでもあり、巣の内部を拡張するもの、外部で食料を集めるもの、外敵の襲撃時に戦力となるものなど、その特性ごとに様々な役割を担っている。


 女王を中心とした生活を行っており、外敵に襲われた際や、エサが足りなくなった際は女王の生存を最優先として行動する。


◆巣作り

 ジャイアントアントの巣は、女王となる1匹のマザーアントから発生する。

 条件の整った土地を発見したマザーアントは、そこに浅い巣穴を掘り数個ほどの卵を産卵する。

 卵は5日ほどかけてラーヴァアントへと孵化し、その後ワーカーアントへと成長する。

 成長したワーカーアントたちはすぐさま巣の拡張を開始し、いくつもの小部屋を作り始める。

 拡張の途中で発見された魔石はワーカーアントの食事となるほか、マザーアントの元へと運ばれそれを摂取したマザーアントは、一日におよそ10個の卵を産卵する。


 ある程度巣が大きくなると魔石だけではなく他の食料を求めて、巣の外での活動を開始するようになる。

 この段階で、巣の内部には100匹ほどのワーカーアントか活動しており、巣の外での狩りが始まるとソルジャーアントが発生するようになる。

 巣に所属するジャイアントアントの増加や、中級のアントの発生によって巣全体の戦力が向上するにつれ、その縄張りも徐々に拡大していき、最終的には数百匹ほどのコロニーを作り上げる。


 一旦コロニーが完成すると数の増加は一度止まり、マザーアントが余剰魔力の蓄積を始める。

 数年から十数年の長い期間を経ることにより、一定以上の魔力を蓄積することでマザーアントがクイーンアントへと進化し、ジャイアントアントの数が爆発的に増加することになる。

 この段階までコロニーが拡大することは稀であり、もしクイーンアントが発生した場合は、巣の周辺の生態系に大きな影響を与える可能性がある。


 クイーンアントは数年に一度、数匹の新女王を産み、成長した新女王は新天地を求めて巣から旅立つ。

 巣から旅立ったマザーアントは、元いた巣から一定以上離れた場所で巣作りに適した場所を見つけると、そこで新たな巣を作り始める。


◆食性

 ジャイアントアントは雑食性であり、地中に埋まっている魔石のほか、縄張り内の生物や植物の果実などを幅広く集める。

 食糧の収集は、ワーカーアントが主となって行い、モンスターとの戦闘時や大きな獲物を運ぶときにはソルジャーアントなどの戦闘向きのジャイアントアントが参加することもある。

 集団で狩りを行い、普段は野生動物や低ランクのモンスターを襲うが、たとえ強力なモンスターであっても大群で攻撃することにより倒してしまうこともある。


 一部のジャイアントアントは、モンスターを家畜として飼育したり、キノコや植物を育てることで食料を生産するものも存在する。

 飼育されているモンスターや植物は、ジャイアントアントたちの食料となるほか、巣の防衛戦力としても役立てられるが、その対価としてジャイアントアントに守られるという共生関係を築いている。


◆縄張り

 ジャイアントアントは巣の周囲に広い縄張りを作る。

 コロニーの拡大に合わせて縄張りも拡大していき、巣の入り口を中心として数十kmの縄張りを持つこともある。

 また、縄張りの地下には、ジャイアントアントの巣が張り巡らされており、鉱山の採掘中に繋がった横穴が十数km先に入り口があるジャイアントアントの巣であったという報告も確認されている。


 ジャイアントアントは縄張り内の食料を集めるほか、一定数のジャイアントアントが縄張り内を徘徊し、外敵の侵入を警戒するとともに仲間に知らせる役割を担っている。


 縄張りが拡大するにつれ、他のジャイアントアントの縄張りとぶつかることがあるが、その場合ジャイアントアントの大群同士での縄張り争いが起こる。

 稀に争いに発展せずコロニー同士がつながり、一つのコロニーに複数の女王が生息するというケースも存在する。


◆危険性

 ジャイアントアントは縄張り内に侵入した生物を襲う可能性がある。

 特に戦闘力のない一般人がその縄張り内に入ってしまった場合、大量のジャイアントアントに囲まれることになるので非常に危険である。


 クイーンアントが発生した場合、その縄張りは爆発的に広がり、さらに周囲にマザーアントが巣を作るようになるため、早急に駆除しなければ周辺地域の危険度が跳ね上がることになる。

 一度クイーンアントが発生すると、巣に所属するジャイアントアントは数千から数万にまで及び、さらに上級のアントまでが現れるため、駆除は非常に困難である。

 もし巨大化したコロニー駆除する場合は、千人規模の討伐軍によって殲滅するか、巣の最奥に生息するクイーンアントを直接討伐する必要がある。


 一部の地域では、クイーンアントのさらに上位であるモンスターによって、一つの大陸の生物が狩りつくされ、その大陸の生態系が崩壊することになったと伝えられているが、その詳細は不明となっている。


◆分布

 ジャイアントアントは非常に適応性の高いモンスターであり、溶岩地帯や食料の無い雪山などの極限環境以外ならどこにでも生息する可能性がある。

 地域によっては、その環境に適応した亜種が存在しており、特定の属性や特異な生態を持つ場合がある。


 基本的に全ての大陸に生息しているが、その危険性により駆除が進み、年々その分布域は縮小している。

 現在では人間が暮らしている地域の周辺ではそのほとんどが駆除されており、その存在はあまり知られていない。


 ジャイアントアントは、生息する地域によって独特の生態を持つことが多い。

 特定のモンスターを飼育するもの、農耕によって食糧を生産するものなどが存在している。

 珍しいものになると別のモンスターの巣の内部で生活し、その世話をする代わりに強力なモンスターから守ってもらうものもいる。

 また、環境によっては毒を持つものや、水中に巣を作って暮らすもの、特定の巣を持たずに移動して生活するものなども存在する。


◆活用法

・甲殻

 ジャイアントアントの各部を守る甲殻。

 軽くて丈夫であり腐食にも強いため、良質な武具の素材となる。

 種類によっては鉄を超える強度や、魔法に対する耐性を持つこともある。


・接着液

 ワーカーアントが巣を補強する際に、土に混ぜる唾液。

 優れた接着作用を持っており、水に濡れた場合でも取れにくい。

 建材や、道具の修理などに用いられることもある。


・酸

 ガンナーアント系のジャイアントアントが腹部に蓄えている酸。

 殺菌や、殺虫剤の材料となるほか、皮などの加工にも用いられる。

 酸が入っていた内臓器官は、非常に高い耐腐食性を持つため、水や道具を入れる袋としても用いられる。


・毒液

 一部のジャイアントアントがもつ毒液で、生息する地域によって多様な特性を持つ。

 麻痺作用のある物は他の薬品と混ぜることによって麻酔として活用される。

 また、毒液を武器に塗り込むことによって、狩りに使用することもあるほか、一部の幻覚作用を持つものは、裏社会で流通する麻薬の材料にもなっている。

 毒液は過熱することによって分解されるほか、経口摂取ではその毒性を発揮することはない。

 その特性のため、毒液の取引は厳しく監視されている。


・蜜

 メディックアントが腹部に蓄えている蜜。

 多少の傷程度なら塞ぐことができるほどの回復作用を持つためポーション代わりとして使われたり、その甘さから食品としての用途もある。

蜜を加工することにより、中級ポーション程度までその効果を高めることも可能。


・幼虫

 ラーヴァアントや卵は、その珍しさから珍味として扱われる。

 また、状態の良いものは特定の病気の治療薬や、とある薬にも加工することができる。

 基本的に、幼虫や卵は巣の奥に置かれているため、手に入りにくく価値は非常に高い。


・共生関係のモンスター

 アントフライはその大音量を出す器官や、幼虫などが取引されている。

 アントスパイダーの糸は、強靭なロープや、高級な衣服へと加工される。

 巣の内部に存在するキノコや植物も、種類によっては薬の原料や食品として取引される。

前書きでも書きましたが、ついにブクマが1万人を超えました!

気が付けば投稿を始めてから、もうすぐ2ヶ月が過ぎようとしていますね。

だんだんとお話が進んでいきますが、これからもよろしくお願いします!

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