用語解説 三章
本日3話目です。
・妖精の里
女王を中心とした妖精たちが集う集落です。
世界各地に点在しており、妖精たちは基本的にこの周囲にしか生息していません。
妖精の里は代々の女王が自然の力を借りることで維持する結界に包まれ、悪意のある物は入り込むことができません。
・妖精
魔物や動物、昆虫などのカテゴリーに当てはまらない特異な生命体です。
食事を必要とせずマナのみで生存可能、生態はほぼ不明と謎の多い生物です。
その不思議な特性や特異な能力から、精霊に近い存在ではないかともされています。
妖精たちは非常に弱い存在ですが、妖精の里の結界や、透明化の能力により、自然界で生存しています。
植物を操る能力を持っている、妖精の祝福という魔法が使える、といった報告もありますが、その詳細は不明となっています。
・フェアリーベリル
非常に美しい緑色の宝石で、新しい女王を決める際に使用される妖精たちの秘宝です。
妖精たちや周囲の環境から少しずつマナを集めることで作られ、大量のマナを凝縮した超高純度の魔石ともいえます。
手にした生物に一度だけその成長の限界を超え、望んだ力を与えることができると伝えられていますが、妖精以外で使用した者はほとんどおらず。使用したとされる話も信憑性には乏しいものばかりです。
・ルーナ山脈
ダンジョンから東、エンティア王国とアストガルド帝国の国境沿いおよびアレーナ共和国の一部にまたがる数千メートル級の山々が連なる巨大な山脈です。
ルーナ山脈の奥地では強力なモンスターが闊歩し、その頂点に炎竜王が君臨しています。
炎竜王が生息している山の周辺は、竜域と呼ばれる特殊な性質を持つ土地になっています。
・竜域
地脈からマナや瘴気があふれ出している地点およびその周辺の領域を指します。
その名の通り、竜種のモンスターが好んで生息する土地であり、その膨大なマナや、竜からあふれる魔力により、独特な形態を持った動植物が多々存在します。
竜種は竜域内部にあふれるマナを吸収することで、ほとんど食事をする必要はありません。
竜域に存在する動植物は特殊な性質を持っていることが多く、その希少性から高値で取引されます。
しかし、強力なモンスターが闊歩する環境での狩猟や採取はかなりの危険を伴い、モンスターたちを過剰に刺激しないために、高ランクの冒険者や国の許可を得たものでなければ入ることすら許されません。
・煉獄
火山地帯の中でも、特に過酷な環境を指します。
絶えず噴火が続き、辺りには溶岩で出来た川が流れ、まるで地獄のような光景が広がっています。
この地域ならではの生態系が広がっており、高い火属性への適正を持ったモンスターが多く生息しています。
火の精霊の動きが活発になっており、高純度の火属性の魔石が手に入りますが、その極限環境のせいで調査はほとんど進んでいません。
・聖域
瘴気が極端に少なく、清浄なマナにあふれた土地を指します。
瘴気がほとんど存在しないため、通常のモンスターは生息できませんが、その環境に合わせた聖獣、神獣と呼ばれるモンスターが生息しています。
この地域で採れる植物には癒しの力が含まれているほか、ユニコーンやフェニックスなどのモンスターが生息しており、その価値は計り知れないものとなっています。
基本的に温厚で、人間を助けることもある彼らですが、悪意を持った人間にはその強大な力が向けられることになります。
世界各地に存在しますが、その存在は国によって秘匿され、必要以上に荒らされることの無いように守られています。
・Sランク(冒険者)
Aランク冒険者の中でも、特に優れた偉業を成し遂げたものに贈られるランクです。
判断基準は成し遂げた偉業や冒険者の性格を重視するため、AランクやBランクの冒険者の中にもSランクに匹敵する戦闘力を持つものは存在し、必ずしもSランクが強いというわけではありません。
実力と運に恵まれたものだけが登りつめることのできるランクであり、多くの冒険者の憧れでもあります。
Sランク冒険者には、国によっては高位の貴族に匹敵する権力を与えられることもあり、緊急時にはギルドに所属する人員への命令権も与えられます。
冒険者ギルドは、彼らの活躍を世界に広めるとともに、それに憧れて冒険者になる人員を集めています。




