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四話 雑魚、群れ、物量、戦狂

寝る前にハプニング起きないかなーとほざいていた自分を殴りたい。

何がハプニング起きろだよ、確かに俺は非日常を求めてるし刺激のある日々を送りたいよ。だけどそんな最近流行ってきた逆フラグみたいなこと建てちゃいけないだろう。


あぁ嫌だ、目を開けたくねえ。匂いに違和感がして開けたらメンタル弱い人は気絶ものだよおかげで目が覚めたよ。そういえばドア壊しっ放しだったなそりゃ入って来ちゃうわな、朝っぱらから憂鬱だ溜息が漏れそうだ。

けどいい加減開けないとダメか、そうだ気のせいだと思っておこう。俺の見たものは寝惚けた脳が作り出した幻覚だ。ちょっとだけ、薄目に開けて見るぐらいならと瞼を薄く開くと。


「オロロロロロッッ」


目の前には生理的憎悪を煽るドロドロな生物、それくらいしか言い表せないがとりあえず生理的に受け付けないドロドロの生物が俺の前に居た。ていうか溜息の代わりに汚臭のする吐息をお前が漏らすな、我慢できるけど流石にずっと嗅ぎたくない。


「ガチャガチャガチャ」


ガチャ? 何か変わった音がした方に薄目で見え辛いながら視点を向けるとドロドロの生物は口を開きそこから何千もの筒状の銃身に似せたモノが浮き出ていた。

なるほどその銃身に似たもの泥から何か出して俺を殺すと予測した、つまり俺の敵だということだな。


(先手必勝だ!)


瞬時に跳ね起き、ドロドロの汚い面に人より伸びた鋭利な蜥蜴人の爪(昨日気づいた)で真横に引き裂いた。だが見た目通りドロドロのせいかみるみる他の泥で覆われて引き裂いた跡を消した。

またかよ、物理攻撃無効タイプの生物とよく鉢会うなーと己の運の悪さに舌を巻きソフャーから跳んでインナーウインドの窓際の方にまでに離れて着地。

ドロドロの生物はゆっくりと俺の居る方へ銃身を向けてくる、こいつ昨日のスラ熊よりのろいな。その間に振り返った時には俺の両手の爪で×バツ字に泥を裂く。しかしまたさっきと同じように傷は泥に覆われ傷を消す。


(これじゃキリがねえ)


仕方なしに俺は、インナーウィンドのガラス窓を爪で裂く。脆く砕けた窓から家の少し広い庭に飛び出して洗濯物を干す二本の棒の内を一本を拾い片手で木刀を振るうように構え、ドロドロの生物は銃身で球を打つかもしれないので死角へ移動して出方を待つ。


物理攻撃が効かないのは分かってるけど武器を持ってるのと持ってないのとでは安心感が違う……気がする。さてどう出る泥野郎、俺の戦闘準備はできたぞ。


「…………グルル?」


泥野郎は全く出てこない、出てくる気配はない。何のつもりだ、もう出て来る所だろ、こんなこと考えてる間に十秒たったぞ。

もしかして敵はもう居ない? いやゲロ以下の臭いはしないがプンプンと泥野郎はまだ住居に居ると臭いと、それに何か家の中から物音で居るのは分かってる。


まさか移動速度が半端なく遅すぎるんじゃないだろうな。さっきの振り返りの遅さ、あながちそうなのかもしれない。

怪訝するも気になって忍び足で俺が割った窓に近づきチラリと顔を出して覗きこむと、筒状の銃身に似たものがある口は開いたままでカタツムリよりも遅い移動で進む泥野郎が居た。


(遅い過ぎるわバカ野郎!)


本当に予想は当たりそして余りの遅さにイラついて棒を泥野郎に向かって投げ飛ばした。棒は泥野郎の身体の中心辺りに突き刺さり泥の一部が飛散する。

どんな能力を持っているのか分からないのに一瞬だけ我を忘れて早まって軽率な行動してしまったことにすぐしまったと思った。泥野郎は効いてる様子もないのですぐに窓から離れて反撃が来てもいいようにもう一本の棒を拾い即座に構えなおす。

さあ、来い。泥に感情があるのか分からないが怒って本性を現して第二段階へ成長して襲って来るなら望む所だ。寧ろ面白そうだな、泥野郎は違うくても居たらそんな奴と戦ってみたいな。


「…………グルル?」


何の変化もない、臭いもまだそこに居るのだけは分かるが、何だ本当に遅いだけなのか。実は雑魚キャラのスライム以下の生物だなおい。

っと気を緩んじゃいけない。泥野郎の奴とて知能があるかもしれない、俺をワザとイラつかせて注意力を反らしているのかも入れない。

目玉が実は口になったり鳥頭の獣が居たりスライムの熊だったり見た目弱そう怖そう雑魚そういこーる戦闘力とは限らないんだ。

昨日は凄まじく痛い洗練を受けたからな、どんな奴だろうと見た目で判断しないぞ。


(……けど遅いなー)


抜き足で家に近づき窓からこっそりとさっきと同じ位置に泥野郎の臭いのする方へ視線を覗くと。


(沈んでる?)


泥は形を崩してその場で沈んでいたのだ。何かの罠とは思えなかった、何というか、生気というか生きている感じが欠片もしないのだ。警戒しながら棒でツンツンと泥を突くがまるで最初からそれは最初から生き物ではない泥だったのかのように何の変化も起きない。


次は直に泥に触ってみるが触り心地もたぶん普通の泥と何ら変わりのない単なる汚臭のする汚ねえ泥だ。

どういう事だ、確かに奴は動いて俺を襲おうとしてた。ガチで幻覚を見たわけじゃあるまいし、まさかとは思うがやはり棒の投擲で当たった時にはやられて知らぬ間に沈んで終わったのだろうか。


(……何だろう釈然としない)




何がしたかったのかよく分からない初期に出てくるモンスター以下の弱さしかないの雑魚生物を実感が全然沸かないが一応倒したその朝。


天気も晴れの朝、立て掛けられた時計を見てみると時刻は八時のようで町が巨木にも囲まれて葉が丁度良く陽の光を防いでるせいか何とも空気がおいしい清々しい日だ。

なのに入居する前よりも、俺のせいでだけど激しく散らかり外は清々しいのに汚臭のせいで食欲も沸きにくいし汚れた住居に居座りないので隣の家に移り昨日のように食料を確保して朝食を済ませた。


ちなみにこれから予定も方針も概ね決まってないので何をしようか俺の心中は時々曇りの状態で迷っていた。


下手を打てば昨日のようにヤバい奴に出くわす可能性もあるので出来るだけそこは避けて通りたい。別に臆病風に吹かれたわけじゃない、単純に昨日言ったように相手にするにはまだ早すぎる。

昨日の今日で休んだとはいえ完全に全快とまではいかない、泥野郎と動き回っている間も実は結構痛みがきたが回っていた。

とは言え俺のこの好奇心と行動しないと落ち着かない心情はどうしても動かないという選択肢は取れない。障害を避け危険を少なく目立たなずに且つ情報を集める、がベスト。


(だけど世の中上手くいかないんだよなー)


今現在、敵に追いかけられてます。上手くいかないな本当に。


住居からハッタリ程度にしかならんだろうけど包丁を二本とすぐに包丁が使えるようベルトを腰に巻いてベルトに包丁を差し込み。携帯食料に飲料水の入った小さい容器のペットボトルライターに油になんとなく塩の入った小びんをバックに詰めて背負い、最後に洗濯以下略の棒を持つ。

数々の道具を拝借して身支度が整い準備万端、住居から出て数十歩進めば昨日見た同じ種類だろう鳥頭の獣五体にバッタリ遇った。


臭いで居るのは気づいたけど詳しい位置を特定した時にはに家の屋根から奴らは降りてきて避ける暇もなく遭遇してしまった。

たぶん待ち伏せでもしていたのではないだろうか。こんな朝早くからご苦労だな、俺は迷惑だけどと逃げながら心底思う。


昨日見た鳥頭の獣達の機動力とスピードは俺よりも確実に速かった。全力疾走してもたぶん最後には捕まってガス欠した状態でこの戦力差相手に戦わなきゃいけなくなる。

こいつ等を相手に足の速さじゃ不利なので別の方法を考えた。記憶にあるここら一帯の地理を引き出して曲がり角を利用して逃げ切ろう、と考えたのだがどうやら俺の考えは浅はかだったようだ。


待ち伏せしていたり素晴らしい連係プレイで前に跳んで来たり先読みしたり、狙ってるのかこいつ等というタイミングで挟んで逃げ道を少なくしたりと振り切れずあと少しの距離という間を保って何とか逃げてはいる。


(けど、何か腑に落ちないな)


昨日見た鳥頭の獣よりも足は遅い、個体差があるのか? だけど何かおかしいっていうか違和感があるというか、疑問が頭の中で引っ掛かるが俺の思い違いだろうと振り払う。

昨日の事もあって自分が思っているよりも余裕がないくなってるのか、これくらいの状況で情けない。男なら度胸と肝だ!


それにこの追いかけっこも中々楽しい、どうやって逃げ切るか思考を巡らせながら下手なりに頑張ってやってみると予想していたのか知恵がそれなりにあるのか何度も線路が断たれての失敗の繰り返しだが上手く逃げ――


(あ、やばい。これなんてお約束な展開)


走るのを止めて若干勢いが残り滑ってしまい後に何とかと止まる。流石に遅いけど奴らの策に気づいた。だがさっきも言ったように遅かった。

車が二台通っても大丈夫な一本道上に五体の鳥頭の獣が立ち塞がっていた。そして後ろからも同じく五体が退路を塞ぐ。左右を見ると屋根に四体、計十四体の鳥頭の獣に俺は囲まれていた。


(どっからどう見ても敵の敷地にまんまと入ったバカな蜥蜴の絵図等だな)


最初っから獲物を予定通りここに追い込むつもりだったのか。先を見て地の利を生かしていたのはどうやらこいつ等が手だったようだ。

通りで距離を保つのが上手い訳だ、本気出さなくても俺に追いつくだけの機動力とスピードがある筈だ。通りで道が防がれなかった訳だ、それだけの機動力とスピードを持っている筈なのに何でわざわざ全部の道を塞がなかったのか、誘い込んでいたからか。

何か違和感がしていたのはこいつ等に上手く誘導されてのに悟らせず俺を此処まで連れてきたことか。


(相当知恵が回るのか、それとも何度もやったことで織り成す経験か。だが逆に考えてみれば、誘導して群れでじゃないと単体では他の生物や俺には勝てないのじゃないだろうか。単体での戦闘はおそらく俺に分はあると予測。だけど群れじゃあなーくそ、道中減らしとけば良かった)


俺が総合的能力はこいつ等一匹二匹分勝ろうと十倍となりゃ早速意味がねえ。蜥蜴人間になったことで人にしてみれば超人的な力を手にしても別に一騎当千ってわけじゃない物量に飲み込まれる。


つまりかなり危機的状況パートⅡだ。

大きく足を上げてアスフャルトの地面を踏み砕いた、足に乗せたものは、罠にかかった自分に対しての苛立ちと、これまた強敵との相手に会えたことの嬉しさ・・・を込めて!


(ああ、面白い……ッ!)


今恐らく俺はとんでもなく獰猛な笑みを浮かべているだろう。そりゃそうだ、やっぱりこうでなくっちゃな刺激的で面白い日常は、知恵もあって数の多い敵達と背筋が凍るピンチの状態で必死に生きる為に戦って足掻いて生きる。


なんて戦りいき甲斐がある戦いじんせいだ!

※作者の勝手な一身上の都合によりこの小説を打ち切りました。続きを楽しみにしていた読者の皆さん大変、申し訳御座いません。

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