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あの日前夜
夜、僕はお気に入りの場所に一人で来た。
しかし、そこには人影。どうやら、先客がいたようだ。
白い短髪に、科学者着るようなが白い服。僕より(見た目)少し上くらいで、無表情が印象的な女だった。
村の者ではない。そしてきっと、人間。
警戒心は湧かなかった。それは、僕が本能的に理解していたからだろう。
僕がどうこうした所で、この人の前では意味がない。それほどまでに、強い。
「……もう時期、戦争は終わる」
不意に、彼女が言った。
「……少年、戦争は嫌いか?」
「え、あ、はい」
「……そう、か」
必ず一拍開けてる。変な話し方だ。
「あの、あなたは?」
自然と口に出ていた質問だった。
「……あたしは、ラグナ。終末戦争を終わらせる者の名。覚えとけ」
彼女はそう言い残して、どこかへ歩き去った。
僕は、その後もしばらく動けなかった。