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第六章


(ながれ)~! お前、何機墜とした?」


「百機ちょうどだな。お前はどうだ、宗太」


「百二十機だ! 今回は、俺の勝ちだな!」


「まあ、あれだけ海に落ちたんなら、誰が墜としたかも、分かりづらいけどな」


「それはそう」


さっきとは違う所。九十九里浜の海岸沿いにて、物騒な会話を繰り広げる者たちがいた。


彼らの他にも、数百の探検家が現地には集合している。


彼らの見つめる先には、SF映画に出てきそうな宇宙船を、多くの作業員たちが回収している光景があった。夕暮れの光が、何故だか映えている。


海の向こうには、黒煙が何百、何千と天に昇っており、戦いの痕跡を分かりやすく残していた。


今回の討伐作戦で撃墜した宇宙船…もとい戦艦は、全国で三千機を超えていた。


「しかし、宇宙人が攻めてきたり、とんでもねぇ爆弾を放ってきたりしたときは、流石に人生の終わりを覚悟したけどよ」


「例の星を破壊できる爆弾とやらは、アメリカのトップ探検家が、地球全体を覆うほどの守備魔法を展開したおかげで、何一つ被害がなかったからな」


「で、宇宙人の皆様の船は……」


「見ての通りだ」


二人は真正面の海に視界を切り替える。そこには、宇宙船の一部であったろう、金属の破片や部品と思われる電子機体が、数多く漂流していた。


実のところ、宇宙人による人類の犠牲者は滅多に居らず、むしろ、人類による宇宙人への対応が課題となっていた。


奇跡的に命からがら上陸に成功した宇宙人が、近所の学生たちによって、賞金が手に入るからと、魔法による過剰な暴行や死亡事件があるほどで、とうとうSNSで宇宙人狩りとして、拡散されるほどに問題化していたのである。


「なぁ、海に浮かんでるけど、回収はしなくていいのか?」


「あとで処理班が綺麗さっぱり片付けてくれるだろ。それよりも、今回の防衛作戦での報酬の方が俺は気になるね」


「えーと、一機で五千万だっけか? いやあ、今日は焼肉確定だな!」


「いや、海の幸の方が良いだろ。せっかく、浜辺に来てるんだからさ」


そのとき、「すいませーん」と事務的な声が聞こえてきた。どうやら、役員たちが到着したらしい。早速、成果の報告するために、二人は声のする方へ歩き出した。


「どうやら宇宙人側も、本腰を入れて攻めてきているらしい。実際、当初とは比べられないほど、送られてくる船の数は多い」


「が、結局は攻略方法も変わらない美味しい仕事、と」


「相手側には申し訳ないが、間違ってはいないんだよな……」


「なんか噂だと、アメリカと日本が、合同で宇宙人たちの技術を大急ぎで探ってるらしいしな。この仕事も、そう長くは続かねぇかもよ?」


「なら、今のうちに稼げばいいだけだ」


彼らの頭の中には、「今後、どうやって防衛をするのか」ではなく、「今後の生活のために、どれだけの宇宙人を狩れるか」ということが浮かんでいた。


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