表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
原石の軌跡――新しき力と古の知恵  作者: 永火
第3章 魔法大戦
44/45

戦う意思

魔法の呪文とは、同じ詠唱であろうとも、似て非なる物である。

敵の攻撃に対して、迎え撃つのは五つの花。

全てを叩く必要はない。


「へぇ……積層型、師匠と同じ構築。

――いや、攻撃転用ですか。実に面白い。」


花火のように、魔法がぶつかり合う。

いくつかは相殺され、残りは”花”に防がれる。


「なるほど、なるほど。確かに無駄のある構造。

常時展開しているのなら、確かにこちらの方が早い。いい発想ですね。」


凝子さんの分析は続く。出てくる結果は断片的で、支離滅裂的。


「でも、術式構成の詰めが甘いですねぇ。数発の被弾でもう崩れている。

いや、それすらも想定済み?……あぁ、周辺の花弁はそういうことですか。」


崩れた花弁は、切り離し、次の花弁と入れ替わる。

別の”攻撃術式”として生まれ変わる。


「面白いでしょう?私が崩れない限り、次を創る。

……まだ改良点が、多すぎますが。」


断続的に花から魔法が放たれる。

――性質を変え着弾と同時に爆ぜるように。


凝子さんの障壁との衝突、地面が少し抉れる程度の爆破。


「良いですね!これはこれは、実に鬱陶しい!

分析がほとんど意味をなさない!理解したところで次が来る。実に良い!」


地面は抉れ、障壁を揺らすが、本人は小雨の中にいるかのように平然としている。


「ですが……ただ耐えるのはつまらない。魔法の撃ち合いだけが、

魔法使いの戦いではないことも知っているでしょう。」


≪加圧 成形 追従≫


凝子さんの後方、地面に鈍い音と共に六か所の陥没が現れる。

――浮遊し現れるは、3対の剣。


「これ、結構制御が難しいんですよ?

何せ、6本全部を個別に制御しなきゃいけないんですから。」


重力に引かれるように加速しながら詰め寄られる。

片手を振るう度に、3本の剣がなぞるように追従している。


「六刀流とか……漫画ですか!?」


障壁が火花を散らしながら剣を逸らすが、耐えきれずに切り裂かれていく。


「漫画は良いですよ。新しい発想が次々と出てきますからね。」


剣と杖、交差し鈍い音を立てる。

攻撃術式を至近距離で展開、”暴発”させる。


魔力の奔流と煙が広がる。


「おっと。今のは危ないですね。自滅も気にしないとは……」


煙が晴れ、片腕を無くした凝子さんと対峙する。

分かっていた事ではあるけど、胃酸が喉元まで上がる。


「こうでもしないと、私は、勝つことすらできない。」


痺れ、力が上手く入らない腕で、杖を振るう。


「うぅむ。もう少し自信持ってもいいと思いますよ?

特に今の判断は、良いセンスですよ。魔法が使えるのならば

多少自傷しても、治せばいいだけですからね。」


あぁ、やっぱり、殺意を持って戦うのは

――苦手だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ