幕間 伝承
伝え聞くは、魔を祓いし者たちの法則。
すでに忘れ去られ、語り部はおらず。
詠み人は、いずこへと向かうのか。
静かに積まれし理と、祈りの声――
その残響だけが、今も世界に息づいている。
【魔物危険度等級】
古の時より姿を見せしもの――
ある時を境に、その数は歪みに呼応して膨れ上がった。
SS級(終末)
それはまだ語りの外にある。名を持つだけで、記録はない。
だが魔法使いたちは沈黙のうちに頷く。「それは、いずれ帰ってくる」と。
S級(厄災)
現実に足を踏み入れた“終末の影”。討伐の記録はある。
だが――誰もその勝利を語らない。
A級(災害)
一振りで街が崩れ、一息で火が走る。
その名を聞けば、部隊は備え、祈りが捧げられる。
彼らが現れるとき、戦はもう始まっている。
B級(強魔)
力と知を得し魔は、もはや獣にあらず。
若き少女にとって、それは死神の鎌となる。
C級(脅威)
力は乏しくとも、放てば街を蝕む。
若き者らにとって、それは試練の門となる。
D級(害獣)
肉の形は獣に似て、魂の底には理の歪みが息づく。
E級(微害)
つむじ風、影の揺らぎ、光の滲み――
自然現象の裏にわずかに潜む違和。
幼子たちの間で囁かれる。
「風を捕まえたら、勇者になれる」と。
【魔法少女の等級および魔法使いの階位】
魔法少女の等級
人を救った証、力の指標――ただそれだけのもの。
上位に立つほど、人々の願いからは遠くなるとも言われるが、あくまで称号に過ぎぬ。
神銀級
白金級
黄金級
銀級
鉄級
銅級
魔法使いの階位
力ではなく、理との距離を示すもの。
世界をどこまで理解し、理を積み重ねたか――その尺度に過ぎぬ。
宗位――理を究め、全てを知る者
玄位――理の先を探究する者
典位――理を知り、戦いへと身を置く者
礎位――理を理解し始めた者
端位――理に触れ始めし者
【魔法術式】
魔法使い、そして魔法少女が操る術式群。
魔法使いは理を積み、魔法少女は祈りを積む。
ひとつは数式の静寂、ひとつは祈りの喚声。
汎用魔法術式
魔法使いの日常的な術式。
魔法少女のそれとは根本が違い、古より積まれた理の結晶である。
魔法少女式汎用魔法術式
魔法使いの戦いを模して作られた術式。
感情に左右されやすく、扱いは難しい。
だが、その煌びやかさがゆえに人気が高い。
積層型防御術式
幻影の魔法使い【幻理】が築き上げた防御術式。
幾重にも重なる静かな理の壁が、衝撃も干渉も受け付けぬ絶対の防を形作る。
演奏式魔法術式
音を媒介として魔を操る古式の術。
楽器を通すことで魔力の流れを制御しやすく、弦を好む者が多い。
旋律を正確に保てば、声だけでも魔は動く。
飛行魔法術式
魔法使いは魔力に空力を与え、滑空する。
形は使い手により様々で、個性を最も映す術式。
魔法少女は魔力を放ち、己の意思で空へと押し上がる。
固有魔法
魔法使いが持つ“理の個性”。
それは異名の由来であり、存在そのものの証明でもある。




