大事なものは、新しく増えなくていい。
“恋”って、よくわからない。
あの人がかっこいいとか可愛いとか言われても、
2人の姉が大好きだし、パパとママも大好きだし、友達も大好きだ。
ピアノも好きだし、水族館も、プリンもチョコもブドウのアイスも好き。
彼氏がほしいという感覚が、イマイチよくわからない。
好きな人と、一緒にいられたら、それは幸せだ。
姉たちが彼氏の話をしていたら、楽しそうでいいなと思うし、傷付けるなら許さないし、パパとママみたいに幸せになってほしいなと思う。
ただ、でも、なんだろう。
もっと、甘くて酸っぱくて、ドキドキするような感じ?
わたがしみたいなふわふわ?
それとも、はちみつレモン?
しょっぱい塩キャラメルみたいな感じ?
うーん、わたしにはわからないけど、みんな楽しそうで、いいなぁ。
わたしもいつか、そんなのを味わえるのかな。
ううん、でも、わたしは、友達とか家族とか、ピアノとか、お気に入りの色鉛筆とか、ふわふわのぬいぐるみとか、もこもこの部屋着とか、バレンタインチョコにかけられてた真っ赤なリボンとか、押し花にした四つ葉のクローバーとか。
大好きなものが散りばめられた世界なら、いいな。
大事な友達も、数人いたらいい。
大事なものは、新しく増えなくていい。
お気に入りは、手の届くハコの中に大事に仕舞って、時折手入れして。そうやって。
大好きなもので、溢れていたら、それでいいのになあ。




