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緊急招集

ギルドの屋上にある鐘が鳴らされて、緊急招集の知らせが街中に届く。

 辺りはもうじき夕暮れになりそうな時間だ。

 その鐘が鳴らされるのは有事の場合がほとんどだが滅多に鳴らされることはない。

 そんな鐘が鳴らされたとあって、10分ほどで大勢のハンター達が集まっていた。


 「あ〜。みんな緊急招集に応じてくれてありがとう。ここにいないギルドマスターの代わりに礼をいう。知ってのとおり厄介ごとと言えば我らがギルドマスターではあるが、今回は代理として俺たちが指名された。」


 陽気な4人が集まった者たちの前に立つ。

 

 「俺たちは今日、腕試しに行ったわけだが残念ながら酒のつまみになる話じゃなくなっちまった。迷宮の入り口が何故か崩れちまってるんでマスターに報告してきた。マスターは別の案件にかかってるんで、見てきた俺たちが緊急調査のため調査隊の編成と指揮を担当する。」


 「先行班はAランクパーティ二つ、Bランクパーティも二つで向かってもらいてぇ。」


 「暫定だが、脅威判定はB。緊急度がSというワケだ。」

 

 「すぐに動けるパーティは前に出てくれ」


 4人が交代で喋る。4人らしさはあるが今ばかりは真剣である。



 ごった返しの状況の中、4人に近づく者がいた。


 「ねぇ、これってどういう状況なの?迷宮の異変っていうならいちばんの厄介ごとなのに。それをどうしてお父さまが指揮をしないのよ。」


 4人に詰め寄るのは女の子だ。

 長い髪を後ろに縛り巻きつけた髪型をし、防具を身につけた格好は他のハンター達とも見劣りしない。


 「いや、お嬢さんも来てたんですか?てっきり今日は休まれるかと。」


 「休んでるワケいかないじゃない。緊急招集よ。来るに決まってるわ。」


 「でも疲れてらっしゃるんでは?」


 「そんなのもう吹っ飛んだわ。で?お父さまは?」


 「ですから別の案件で手が離せねぇんですって」


 「これ以上厄介な案件があるって?」


 「うっ。それはそうとは言えねぇんですが、重なっちまったもんで。」


 「もういいわ。私が行って連れてくる。執務室よね?」


 「だめですってば〜〜〜」


 女の子は制止を振り切って執務室へ向かって行った。

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