表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Parfumésie 【パルフュメジー】  作者: じゅん
消えるように。
357/369

357話

「うん、聴いてて。今日はすごくいい感じ、だから」


 信頼できるピアノも。自分自身も。今のブリジット・オドレイのピークを持ってこれている。気がする。ただ流れに逆らわず、身を任せる。ショパンを想う心を、ピアノを通して『映し出す』。『弾く』のではなく『映し出す』。


(……大丈夫、程よく緊張して、程よくリラックスできてる。理想的、かな)


 自身の繊細な演奏が大きな場所では不利と悟り、次第にステージ恐怖症になった。私の知っているショパンはそれでいい。でも『私というショパン』は。どんな時もどんな場所でもやれることをやるだけ。


 上手く、ではなく、永く。将来的にずっとピアノに触れていられる姿を想像。そう、これもアトリエで教わった。学校では教わらない教え。思い浮かぶ。未来の自分。


 身体は和らいで。鎮まって。だけど。それでも。


(ブランシュ……あなたはどこで、なにをやっているの……?)


 雨が。強くなる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ