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異世界マゼマゼ奮闘記  作者: ぷい16
第四章 世界の工場
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工場団地建設の許可

 使用人の新人研修は順調に進んでいた。


 あまり急がず、詰め込みすぎずが汲広(くみひろ)の方針である。


 そんな中では佐藤(さとう)夫妻やパトルス夫妻には負担を強いているのではあるが、彼()も、念話、土のう袋、掃き出し窓と順調に能力の使い方を覚えていくのである。そして、



「ここが第1採掘場ね」



 汲広(くみひろ)は、第1採掘場、第2採掘場、第3採掘場と案内していき、そして、日本の鉄工所へも案内した。



「主に、鉄工所と第1採掘場との間だと思うけれど、遠距離の掃き出し窓の能力の練習に、交替でここの機材の運搬の手伝いをして(もら)います」



 まずは、汲広(くみひろ)も付き添いで、掃き出し窓の能力の練習をする佐藤(さとう)夫妻。明日はパトルス夫妻である。


 両夫妻とも、安定して能力を発揮しており、やがて、汲広(くみひろ)も付き添わなくなる。両夫妻とも、もう、能力について、教えることはないであろう。



     *



 場所はインジスカン王国王城、謁見の間。


 そこには、ジョージ国王とアカツキ伯爵がいた。



「今日はお願いに上がりました」


「して、お願いとは何だ?」


「日本にて、工業団地を作りたいという企業が御座(ござ)いまして、その許可をいただきに参上しました」



 こうして、工場団地の説明をするアカツキ伯爵。それを聞くジョージ国王。



「して、その工場団地はどこにするのじゃ?」


「アカツキ領の東部から、ビーヒャラ河をはさんで隣のスズケホーズ領にかけてで御座います」


「広大な土地であるな」



 なおも説明するアカツキ伯爵。ひとしきり説明をして、ジョージ国王は、


「それは、儲かるのかの?」


「貴族を含め、職の()い者に職を与え、ガス、水道、電気などのインフラも整い、そして、日本円が手に入ります」


「日本に牛耳(ぎゅうじ)られるのはしゃくだが、うまみはあると?」


「左様に御座います。そして、日本に牛耳(ぎゅうじ)られるとは言っても、物流は依然(いぜん)、インジスカン王国の手中に御座います」



 ジョージ国王は、少し考えた後、



「あい分かった。工業団地とやらの建設の許可を出そう。稼働するときは案内してくれるのだな?」


「はい。もちろんで御座います」



 こうして、工業団地建設の許可が下りたのであった。


 謁見の間を()したアカツキ伯爵は、



(汲広(くみひろ)、今大丈夫か?)


(大丈夫ですよ)


(工業団地建設の許可が今、降りたぞ)


(そうですか!やりましたね!)


(これからそちらも忙しくなると思うから、頼んだぞ)


(まかせて下さい)



 そうして、使用人の新人研修も、終盤にさしかかったある日、お願いをして、第1採掘場の車を出してもらってスズケホーズ領へと向かう汲広(くみひろ)



「やっぱり、車、乗れるようにしておかなきゃなぁ」



 スズケホーズの領主邸へとそのまま車で乗り込む汲広(くみひろ)


 領民は、皆、奇怪なものを見たという顔をしている。


 車を駐車場に止め、汲広(くみひろ)は従者を従えて、



「アカツキ領当主、ユウセイ・フォン・アカツキが参った。スズケホーズ領主にお目通り願いたい」



 そして、客間へ通された汲広(くみひろ)は、少し待たされ、スズケホーズ領主、ドナルド・フォン・スズケホーズとの面会を果たすのであった。


 汲広(くみひろ)は工業団地の説明をし、それが自領、スズケホーズ領にどの(よう)なメリット、デメリットがあるのかを説明した。



「本格的なことは、我々と、日本企業のトップが話し合いの末決まるとは思いますが、概要は以上です」


「その会合で、細かな所を詰めていくという感じかな?」


「はい。そうなると思います」



 ドナルドは少し考えた後、



「あい分かった。工業団地の建設、こちらも許可したということで返事をしておいてくれ」


「ありがとうございます」



 工業団地建設の基礎は整った。そして、汲広(くみひろ)網弾野(あびきの)に連絡し、



網弾野(あびきの)さん、工業団地の建設のこちら側の許可、降りましたよ」


「本当ですか?助かります!」



 網弾野(あびきの)は大喜びであった。



     *



「自動車の運転免許を取ろうと思うんだ」



 汲広(くみひろ)は、自領に帰って落ち着いてから、アントネラにそう告げるのであった。



「年齢も十分だし、他の仕事を(おろそ)かにしなければいいんじゃない?」


「そうか。許可を出してくれてありがとう!それから、車を買いたいんだが?」


「いいんじゃない?それくらいじゃぁアカツキ領はビクともしないんだし」



 あれから話しには上っていないが、マヤ・スムケホーズを筆頭とした、農作物(のうさくもつ)を日本に売りに行く班の方も、順調に進んでおり、農作物(のうさくもつ)の取引の値段が上がり、少しだけアカツキ領を(うるお)している。


 発電機を買うのは痛いが、教習所に通うとか、一般的な車を1台買うくらいなら、アカツキ領はビクともしない。


 これからまた、忙しくなるぞと気合いを入れ直す汲広(くみひろ)であった。

お読み下さりありがとうございます。


地球や日本、リアルな世界とこの話での世界観は同一ではありません。また、ぷい16が理想とする世界観でもありません。フィクションとして楽しんで頂ければ幸いです。

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