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異世界マゼマゼ奮闘記  作者: ぷい16
第四章 世界の工場
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与えられた能力の練習

 新人の使用人を雇用した日、日本から招き入れた者は日本語や英語しか通じず、インジスカン王国の公用語であるサーメイヤ語を話せる者はいなかった。


 しかし、そこは抜かりなく、使用人にも簡単な日本語を教えていたのである。


 日本から来た使用人とも何とか意思疎通が(はか)られ、新人研修はスタートするのであった。


 しかし、サーメイヤ語を使えないと問題が起こるため、サーメイヤ語の勉強もさせることになるのではあるが。



 そのの夕方、第1採掘場の荷物も運び入れ、汲広(くみひろ)とアントネラは執務室にいた。


 そこに、今日、採用された使用人のうち、佐藤(さとう)頓馬(とんま)佐藤(さとう)沙華(さやか)、トムソン・パトルス、ジェシカ・パトルスがやって来た。


 すると、頓馬(とんま)が代表して、



「朝、こちらに来るように言われてやって来ました」


「おぉ、来たか。まぁ、座ってくれ」



 執務室にはソファーとテーブルがある。まずは4人を座らせて、汲広(くみひろ)が、



「ここに集まった(みな)は、先日変な夢を見たと思うが、覚いる者はいるか?居るなら挙手!」



 皆、手を上げた。手を上げて、一同は顔を見合わせた。



「では、何の能力を授けたと言っていたかな?誰か答えてみよ」



 すると、沙華(さやか)が、



「開けっぱなしにできる掃き出し窓の魔法、土のう袋の魔法と念話の能力です」



 と答えた。



「時々私はアントネラとあの夢に付き合わされるのだが、あのとき話された内容は現実にちゃんとリンクしていて、能力を授けると言った言葉も、ちゃんと機能しているはずだ。今日は、その確認と、使い方を覚える為に(みな)を集めた。これから能力の練習をする」



 ちなみに、汲広(くみひろ)は通じるように、サーメイヤ語、日本語、両方話したり、アントネラが通訳したりしているが、そこは長々となるので、通訳の部分はカットして書き記す。


 すると、沙華(さやか)が、



「魔法なんて、使ったことがないのですが、できるでしょうか?」


「魔法とはちょっと違うのだがな。まぁ、やってみてから考えたらいいさ」



 と、汲広(くみひろ)が返答する。



「まずは、最も簡単と思われる、念話のやり方から。見本に、こちらから念話を送るので、送られたらそれを復唱するように」


「「「「はい」」」」



 そして、汲広(くみひろ)は、各々にそれぞれの名前を念話を送るのであった。



佐藤(さとう)頓馬(とんま)


佐藤(さとう)沙華(さやか)


「トムソン・パトルス」


「ジェシカ・パトルス」



「まぁ、そんな感じに念話は聞こえるわけだ」



 と、汲広(くみひろ)は言った。続けて、



「相手を強くイメージして、その人間に脳内で語りかけるようにすると、言葉が口に出さずとも聞こえる。さぁ、練習練習!」



 そして、念話の練習が始まった。4人は汲広(くみひろ)の指示通りに人をイメージして、念話を使ってみる。送られた方は復唱して、



(あかつき)家に馴染(なじ)めるかしら」


「サーメイヤ語って難しくないだろうか」


「一人前の使用人になるぞ!」


「今日はエビの天ぷらがいいな」



 変なものも混じっていたがまぁいいかと思う汲広(くみひろ)であったが、



「アントネラさんに念話を送ったら、貴方どなた?と返されました」



 と、ジェシカが言うので、汲広(くみひろ)は、



「あぁー、そりゃ、王都に居るステファニアに(つな)がったな。アカツキ夫妻は夢の中で、もう一つ魂と体を受け取ったので、もう一組()る。とりあえず、事情を説明しておいてくれ」


「分かりました」



 すると、アントネラが、



「今度は私の方に念話が届きました」


「僕たちは使い分けできるんだがなぁ。とりあえず、アントネラ、事情を説明しておいてくれ」


「分かりました」


「会って早々、同じ人間が二人も()たら、そりゃ混線するか。まぁ、そこは慣れてきたら解決するでしょう」



 と、慣れに期待しましょうと汲広(くみひろ)は言うのであった。続けて汲広(くみひろ)は、



「まぁ、こんな感じで、与えられた能力は使えることを実感してもらえたと思う。使用人として覚えないことがあることと、日本組はサーメイヤ語の勉強、そして、こうやってもらった能力の練習に、何かと忙しいと思うが頑張(がんば)ってくれ」


「「「「はい」」」」


「あまり詰め込みすぎで、分からなくなったら言ってくれよ。時々何かを休みにすることだってできるからな」


「「「「はい」」」」


「そして、使用人としての基礎だけを学んでもらったら、君()には別にやってもらいたい仕事がある」



 汲広(くみひろ)は、一度、4人の顔を見渡して、



「インジスカン王国に、日本の企業が工業団地を開拓するらしい。そこで、材料を持って来たり、できた製品を日本に送ったりするのだが、二人だけでは手が回らない。そこで、君()にも手伝ってもらいたい。なあに、決められた時間に窓を開いて、時間が来れば閉じてもらう。今は難しく思えるかも知れないが、慣れれば簡単な仕事だ。しかし、ここの6人と王都に()る二人にしかできない仕事だ。(みな)頑張(がんば)ってくれよ!」


「「「「はい」」」」



 自分も慣れればできたのだし、練習次第だと楽観視する汲広(くみひろ)であった。


 ちなみに、今日は間に合わなかったが、次の日、夕食はエビの天ぷらであった。

お読み下さりありがとうございます。


地球や日本、リアルな世界とこの話での世界観は同一ではありません。また、ぷい16が理想とする世界観でもありません。フィクションとして楽しんで頂ければ幸いです。

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