表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界マゼマゼ奮闘記  作者: ぷい16
第三章 4人、日本とインジスカン王国を行き来する
31/166

お咎めなし

 インジスカン王国の悠生(ゆうせい)が眠ってから2時間くらい経ったであろうか。


 意識が覚醒(かくせい)していき、また、テーブルと椅子とティーセット以外何も無い空間、あの、ミーティング空間に呼び出されていた。



久方(ひさかた)ぶりである。二人とも息災(そくさい)で何よりである」



 前にも聞いたセリフ、スキカであった。



「我は雑用に忙殺(ぼうさつ)されておったが、ちゃんと君等(きみら)の行動はチェックするしていたぞ」



 今度は忘れられていたということはないらしい。(となり)にはステファニア、対面にスキカ、いつもの座り順であった。



「今回は何故(なぜ)呼ばれたと思う?」


「僕たちのせいで戦争が起こってしまったからでしょうか?」


「まぁ、そんなところだ」



 悠生(ゆうせい)は、最近、良い気分ではなかった。自分たちがもたらしたことのせいで戦争が起こり、多くの血が流れたのである。



「正直、戦争が始まった当初はお前()(しか)りつけようと思っていた」


「はい」


「こんな計画を我々が実行しなければ、多くの血を流さなくてよかったのにと自らも()めた」


「はい」


「しかし、戦争は、早期に終結し、ニーヘロイ星の一部ではあるが、平和ムードが広まった」


「しかしそれは、結果論です」



 悠生(ゆうせい)は自分をずっと()めていた。


 自分が早急に(こと)(すす)めなければこのようなことにはならなかったのではないか?もっとうまくいくやり方があったのではないかと。



「しかし、元々のニーヘロイ星の人間は、戦争を忌避(きひ)する考えは全くなかった。

 我々がこのような計画を実行せずとも、お前()を引き合わせたり、お前()依頼(いらい)をせずともいずれはどこかで戦争が起こったのではないかと。

 それも度々(たびたび)に」


「そうでしょうか?」



 悠生(ゆうせい)は元気が()かった。すると、ステファニアが、



「確かに、ニーヘロイ星の人民は戦争を忌避(きひ)する考えは全くありませんでした。

 いつ、どの国が戦争を始めてもおかしくありませんでした。

 私も含め、人民は、平静を装いながらもどこか、戦争に(おび)えて暮らしていました。

 それが当たり前でした」



 ステファニアの話は続く。



「確かに多くの血が流れました。

 しかし、ニーヘロイ星の一部ではありますが、平和協定が結ばれ、戦争に(おび)えなくてもいいんだというムードが生まれました。

 これを喜ばしく思うと共に、そのきっかけを作った悠生(ゆうせい)に感謝し、妻として(ほこ)らしくも思います」


「まぁ、そういうことであろうな」



 悠生(ゆうせい)はあっけにとられていた。てっきり()められると思っていたが、どうも、そういう雰囲気(ふんいき)ではないのだから。



「だから悠生(ゆうせい)、自分を責めないで下さい。

 ニーヘロイ星の人間は、元々そういう人達(ひとたち)だった。そういうことですから」



 悠生(ゆうせい)の気は晴れない。しかし、もう少し前向きになっても良いのではないかと思い始めた。



「ということで、本当は叱るつもりだったが結果オーライ。もう叱るつもりはない。むしろ()めたいくらいだ」



 スキカの話は続く。



「しかし、悠生(ゆうせい)の落ち込み具合(ぐあい)と、ステファニアの冷静な判断。

 意思疎通(いしそつう)(はか)れていないのではないか?

 もっと夫婦で話し合いをせねばならんぞ」


面目(めんもく)ありません」


「すみませんでした」



 結局別の面で(さと)された悠生(ゆうせい)とステファニアであった。



「計画は順調に進んでおる。悠生(ゆうせい)、ステファニア。今後もよろしく頼むぞ」


「はい」


「はい!」


「話は以上だ。呼び出して()まなかった。そちらはゆっくり休むが良い」



 そして、二人はまたゆっくりと夢の中。意識が遠のくのであった。



     *



 インジスカン王国の悠生(ゆうせい)が眠っている頃、時差が12時間のインジスカン王国と日本。


 当然、日本の汲広(くみひろ)は起きていた。授業中であった。



(あっちの悠生(ゆうせい)はスキカに呼び出しを食らったか。しかし、あちらの話し合いに意識を集中している場合ではない。こっちはちゃんと授業を受けなきゃ)



 どちらかが寝ていれば、どちらかは起きている。


 スキカは基本、寝ている方に呼び出しを掛けるが、どうしても起きている方が()る。


 こりゃ、無視する方も大変だと思う日本の汲広(くみひろ)であった。



(今はちゃんと授業を受けて、何が起こったか後で思い出そう!)



 二つの世界を同時に生き、それぞれの生活を送るのも、それはそれで大変なのであった。

お読み下さりありがとうございます。


地球や日本、リアルな世界とこの話での世界観は同一ではありません。また、ぷい16が理想とする世界観でもありません。フィクションとして楽しんで頂ければ幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者を異世界から召喚することに成功しました!
家族ごと!
戦闘経験の無い勇者とその家族、さぁ、どうする?
i565261
仲良し家族、まとめて突然!異世界ライフ

よろしければお読み下さい。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ