インジスカン王国とウーバルー帝国、開戦、そして終戦へ
インジスカン王国兵と、ウーバルー帝国兵は、国境付近で見合い、戦闘が開始された。
機関銃、ライフル、たまに手榴弾が使われ、銃撃戦となったが、インジスカン王国兵は、塹壕を掘って、隠れながらの戦闘なのに対し、ウーバルー帝国兵は、機関銃を手に入れておらず、塹壕を掘るという教育も受けていなかったため、伏せるだけで隠れることをしない。
そんな作戦の違いによって、インジスカン王国軍が優勢となった。
インジスカン王国国王、ジョージ・フォン・インジスカンは、戦闘開始と同時にサステイム王国国王、モキール・フォン・サステイムに書簡を送った。その書簡の内容は、
”インジスカン王国とウーバルー帝国との停戦の仲介をしてほしい”
というものであった。サステイム王国は、敵の多いウーバルー帝国にとって、唯一といってよい程の、仲の良い国であった。
3日目には、当初2万ほど居たウーバルー帝国兵も、3098人死亡、7182人戦闘不能と、兵の半数以上が戦闘不能になったため、ウーバルー帝国皇帝は、サステイム王国国王、モキール・フォン・サステイムに書簡を送った。
”ウーバルー帝国とインジスカン王国との停戦の仲介をしてほしい”
双方、停戦の意思があることを確認したモキール・フォン・サステイム国王は、仲介をすることを決意するのであった。
双方停戦の意思を示したため、サステイム王国国王、モキール・フォン・サステイムは、両国に書簡を送った。
”インジスカン王国とウーバルー帝国、双方に停戦の意志あり。双方の代表をサステイム王国に寄こし、停戦文書にの調印をせよ”
四日目にも戦闘が起こったが、サステイム王国も、よほどの早馬を送ったのであろう、即座に書簡がそれぞれの国王へと渡り、昼には銃撃戦は収まった。
兵士はまだ引いてはいない。にらみ合いながら、銃の引き金を引くのを止めただけなのだ。
インジスカン王国は、インジスカン王国第二王子にして軍トップのアーノルド・ フォン・インジスカンと、王腹心の2名の貴族を即座にサステイム王国王都へと放った。
2日後、サステイム王国王都に到着したアーノルドと2名の貴族は王城へと招かれた。そこにはモキール国王と、サステイム王国の貴族、そして、ウーバルー帝国の代表3名が待っていた。そこでモキール国王は、
「これより、インジスカン王国とウーバルー帝国、双方の戦争の終戦のための話し合いを行う」
インジスカン王国陣営も、ウーバルー帝国陣営も驚いた。それぞれの皇帝や王は、停戦を申し出たのであって、終戦を申し出たのではない。両陣営は即抗議した、
「ちょっと待ってください。こちらは終戦を申し出たのではなく、あくまで停戦を申し出たのです」
「そうです。終戦とはどういうことですか?」
そこで、モキール国王は、少し考えた後、
「アーノルド殿下、あなたの国の貴族にはユウセイ・フォン・アカツキなる男爵が居ますね?」
「はい、おります」
「その者の発言として、こちらには、戦争というものは如何に虚しく、意味のない行為だという話が伝わっております。アーノルド殿下、その発言をユウセイ男爵からは聞いてはいませんか?」
「はい。開戦前に聞いております」
「それでもこの、無意味な戦争を続けるおつもりですか?」
「私共も、戦争の無い世界を望んでおります」
「それでは、停戦ではなく、終戦でよろしいですね?」
「はい。分かりました」
インジスカン王国側は、終戦で同意した。
「それでは、ウーバルー帝国軍元帥、ハリソン・マキエールさん、貴方にはちょっと話をしましょう」
そして、二郎の発言をメモしたとされる紙をモキール国王は取り出し、ウーバルー帝国陣営に読み聞かせた。
「と、いうわけですが、ハリソンさん、貴方にもお尋ねします。このような無意味な戦争を続けるおつもりですか?」
「私共も、そのような虚しい争いを望んではおりません」
「それでは、停戦ではなく、終戦でよろしいですね?」
「はい。分かりました」
双方、停戦ではなく、終戦で同意するのであった。そこで、モキール国王は、
「それでは、終戦内容について話し合いましょうか」
そして、終戦の同意内容についての話し合いが行われた。1日目にはほぼ、同意内容についてほぼ煮詰まり、2日目には同意文書が出来上がった。次のような内容である。
ウーバルー帝国側は、
1.ウーバルー帝国はインジスカン王国との戦争を終了するものとする。
2.ウーバルー帝国はインジスカン王国との戦争を再び起こすことが無いものとする。
インジスカン王国側側は、
1.インジスカン王国はウーバルー帝国との戦争を終了するものとする。
2.インジスカン王国はウーバルー帝国との戦争を再び起こすことが無いものとする。
3.インジスカン王国は、地球との関係を独占せず、周辺各国と共有し、周辺各国と地球との良好な関係を促進するものとする。
インジスカン王国には1つ、注文が増えたが、ウーバルー帝国側からの宣戦布告文の内容を考えれば、致し方なかったであろう。
双方、条件が出揃ったところで、モキール国王の仲介の下、アーノルド殿下、ハリソン元帥が調印し、ここに終戦が決まったのである。そこで、モキール国王は、
「ここに終戦が決まりました。ところで、両陣営方、この事を早く両国に伝えたくはありませんか?」
モキール国王は、早く終戦させるために、用意の良いことにあの早馬を用意していたのである。早速両陣営は、自分たちの皇帝や国王宛に書簡を書き、早馬に託すのであった。
そして、次の日には書簡が皇帝や国王の下に届き、両陣営は撤退を始めたのである。
それから2日して、アーノルド殿下と貴族2名がインジスカン王国王城へ登城し、王と謁見して、事の顛末を報告するのであった。
*
そして、アーノルド殿下と貴族2名が帰国して2日後、また、悠生は貴族として王城に呼ばれた。
場所はまた、あの、貴族用の会議室。貴族皆が集まり、ジョージ国王が現われた。
「それでは、ユウセイ・フォン・アカツキ男爵、この戦いを収めた功により、貴公に伯爵の位を授ける。ユウセイ・フォン・アカツキ伯爵と名乗るが良い」
「はっ!ありがたき幸せ」(えーっ、何でーーー???)
お読み下さりありがとうございます。
地球や日本、リアルな世界とこの話での世界観は同一ではありません。また、ぷい16が理想とする世界観でもありません。フィクションとして楽しんで頂ければ幸いです。





