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異世界マゼマゼ奮闘記  作者: ぷい16
第二章 変わり始める互いの世界
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悠生、貴族になり領地をもらう

 悠生(ゆうせい)とステファニア、ステファニアの父のスティーブは王城に呼ばれていた。何でも、王都にいる貴族で会議があるらしく、そこに呼ばれたからだ。



「お父様は分かるけど、私たちは何で呼ばれたんでしょう」


「さぁ?」



 大勢の貴族が集まるとあって、結構な広さの、豪華だが派手すぎず、落ち着いた部屋だった。



「いつもの席ではないのですね」



 従者に案内されて、端の方に、3人並んで座った。どうやら、スティーブは、いつもの席ではないらしかった。悠生(ゆうせい)が落ち着かずにそわそわしていると、続々と他の貴族が入ってきて席が()まっていく。



「ハンサム伯爵、こちらは無事、例年通り税を納められましたが、景気はどうですか?」


「あぁ、これはこれはグロス伯爵、うちの職人は(みな)働き者で、武器、防具や道具類は例年通り納められそうなのですが、ここのところ、土地が痩せてしまって、穀物が()れずに税収が減って、困っていますよ」


(たが)いに領地経営には苦労しますなぁ」


「本当にそうです」



 親しい貴族同士の雑談が始まる。(たが)いに領地の治安だとか税収の話での苦労話である。


 税収が上がった者、下がった者、(みな)、大変さが分かる者同士、(なぐさ)め合っていた。


 最後の貴族が入ってきてしばらくした(ころ)、扉が開いて、



「王様がお見えになりました」



 貴族たちはその場で敬礼をする。悠生(ゆうせい)やステファニアも習って敬礼をし、国王を迎える。国王が上座(かみざ)の席に着き、



(みな)の者、楽にせよ」



 その言葉で敬礼を解く貴族たち。



「それでは、会議を始めるとするか」



 その会議では、各々の領地での犯罪件数や、犯罪の傾向、武器や防具や道具類、穀物などの税収の報告があった。一通り聞き終えたジョージ国王は、



「各々の領地での増減はあるが、合わせてみると、ほぼ例年通りだな」



 安堵(あんど)するジョージ国王。



「ところで、レオニー・ハンサム伯爵」


「はい!」


「そちは()まぬが、新しい大地、今はカンデラ子爵が管理する大地に行ってはもらえぬか」


「えっ、あの、何も無いという荒れ地にですか?」


「うむ。あの空き地に移って町を(おこ)してもらいたいのだ」



 ハンサム伯爵はショックだった。


 ハンサム伯爵には経験があった。以前、何も無い土地から人を集め、領地邸を立て、街を(おこ)してやっとこの20年、街が軌道に乗ったのだ。


 それが、また、何も無い土地であの苦労を…



「レオニー・ハンサム、承知致しました。必ずや、人と物で(ある)れる、活気のある街を(おこ)して見せます」



 笑顔でそうは言ったものの、額からは冷や汗が流れていた。


 本当はイヤだと突っぱねたいところだったが、王の意向(いこう)には逆らえなかった。



「そこでだ。ユウセイ・アカツキ」


「はい!」



 悠生(ゆうせい)には分からなかった何故そこで自分が呼ばれたのか。



「そなたには一代男爵の爵位を与え、今のハンサム領を、これからオカツカ領に改め、そなたの領地とする」


「はっ!ありがたき幸せ」



 訳も分からず会議に呼ばれ、爵位を与えられ、その上領地まで(もら)ってしまった。悠生(ゆうせい)はもう訳が分からなかった。



「そして、ステファニア・フォン・カンデラ」


「はい!」


「そなたはこれからステファニア・フォン・アカツキと名乗(なの)るがよい」


「はい!」



 ステファニアは結婚式を()げた後、普通は名字を(あらた)めるところだったのだが、国王から協議中(きょうぎちゅう)という理由で、旧姓(きゅうせい)そのままの、ステファニア・フォン・カンデラを名乗(なの)っていたのであった。


 悠生(ゆうせい)はハンサム伯爵からキッと睨まれてしまった。歯をかみ殺し、(うら)めしそうな表情で。悠生(ゆうせい)(うつむ)いて、その目に()えることしかできなかった。



「ユウセイ・フォン・アカツキ男爵」


「はい!」


「今のハンサム領の、ハンサム伯爵が連れて行く以外の、残りの使用人の面倒を見てくれ。そして、ハンサム伯爵が街を興した(あかつき)には、(みな)、ハンサム伯爵の元へ行かせるからそのようにな」


「はい!」



 かくして会議は終わった。


 悠生(ゆうせい)は平民?から貴族になった。


 その後の話で、ハンサム伯爵の王都での邸宅は、そのままハンサム伯爵のものとし、カンデラ子爵邸の近所に誰も住んでいない邸宅があるから、その邸宅を悠生(ゆうせい)が使わせて(もら)うこととなった。


 これからが大変である。日本語教室の運営と、領地運営、それに、その空き家となっていた邸宅を、人が住めるものにしなければならないのだから。

お読み下さりありがとうございます。


地球や日本、リアルな世界とこの話での世界観は同一ではありません。また、ぷい16が理想とする世界観でもありません。フィクションとして楽しんで頂ければ幸いです。

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