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異世界マゼマゼ奮闘記  作者: ぷい16
第四章 世界の工場
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医術談義

 知識を外部から大量に送り込まれるという不思議な体験をする西洋医、多々身(たたみ)省語(しょうご)の後輩の大倉(おおくら)多田之助(ただのすけ)


 こんな事、人間でできるのは汲広(くみひろ)とアントネラ、悠生(ゆうせい)にステファニアくらいだろう。多田之助(ただのすけ)は、初めての体験であるのと、情報量の多さに疲れてしまった。


すると、汲広(くみひろ)は、



「今は知識を授けただけです。実践して物にして下さいね。幸い、この街の治療院でも、最近は多々身(たたみ)医院でも治癒魔法は取り入れられている。どちらでもいいから使ってみて、使えそうならそのまま使って下さいね」



 続けて省語(しょうご)は、



「画像診断、魔力波の反射による診断。エコーによる診断。MRI的な診断。X線はちょっと工夫が()るが、機材を使わずに立体画像を見ることができる。もっとも、画像は脳内にできるので、記録に残して他の人と共有とまではいかないんだけどね」



 すると、汲広(くみひろ)は、



「いや、今まで脳内だけで、記録できなかったのだが、もう少し魔法を勉強していけば、脳内データをパソコンに取り込んで、他の人と共有できそうなんだ」


「本当かね!」


「あぁ。できるようになったらまたその能力を(さず)けるよ」


「機材なしで画像診断、しかも、パソコンがあればその画像診断を他の人に見せられる。魔法って何でもありだな。今までは魔法なんてうさんくさいまがい物とばかり思っていたが、これは考えを改めないといけないな」



 多田之助(ただのすけ)は、は、改心したようにそう述べた。




 多田之助(ただのすけ)は、時差ボケのため、話し終えると早々に休んだ。


 そして、次の日、(さず)けられた能力を試してみたいと精力的に、治療院に、多々身(たたみ)医院にと、患者の()る方に足を運んでは治癒魔法が適している患者を見つけて治癒魔法をかけていった。



 すると、多々身(たたみ)医院にやかんの熱湯を直に浴びてしまったという女性が急患で運び込まれた。


 省語(しょうご)多田之助(ただのすけ)に治療を任せた。


 まず、服を切って脱がし、そこに治癒魔法をかける。


 すると、ただれた表皮の内側からどんどんと皮下組織が作られ、ものの20分(ほど)で、皮膚は元通りになった。


 多田之助(ただのすけ)は、入念に他に外傷がないか調べたが、もう外傷はどこにもない。


 多田之助(ただのすけ)自分の(さず)かった能力にただただ驚いた。




 仕事終わり、省語(しょうご)多田之助(ただのすけ)は、ビールを()み交わしながら、雑談に興じていた。


 ビールとはいってもノンアルコールなのではあるが。


 多田之助(ただのすけ)は、



「いやぁ、今日の熱傷(ねっしょう)の患者には驚かされましたよ。どう見ても全治数ヶ月かかる患者が、治癒魔法をかけただけで30分もかからないうちに(あと)も残らず何事も起こらなかったようにスタスタと自分の足で帰れるくらいに回復するのですから」


「私も驚いたよ。私は治癒魔法の出会ったのが火力発電所の蒸気漏れ事故でね。でも、()いてみると先に治癒魔法師が処置をした後で、傷はほとんどなかった。誤報で緊急に呼び出されたのかと怒ったものだがそのとき、ここの領主の奥さんのアントネラさんにただれて()がれ落ちた皮膚を証拠として見せつけられてねぇ。一発で新しいものだと分かったよ。それから、治癒魔法って何だ?どうしてこんなに綺麗に(なお)るんだって数日間頭の中はしっちゃかめっちゃかで、体感してみないと分からんということで、(あかつき)伯爵のところへ弟子入りするつもりで行ったものだよそしたらあの知識を脳内に詰め込まれて…」


「弟子入りのつもりが、魔法で知識を詰め込まれて速実戦可能となれば、驚きとか(あき)れなんかを感じたんじゃないですか?」


(あき)れたねぇ。医学生だった(ころ)は寝る間も()しんで勉強を何年もかけてして、晴れて卒業すればインターンでタダ同然で病院で働かされ、やっとの思いで医師免許を取ったものだが、治癒魔法という同じ勉強法をしたならもっとかかるものをものの数秒で頭に直接送り込まれるのだからもう(あき)れや何やらで…」


「でも、いくら(あき)れる方法で取得した技術でも、これは本物だ。ちょっとしか実例に触れていないがそれは分かった。省語(しょうご)さん、こちらに呼んでくれてありがとう。心から感謝するよ」


(うれ)しいことを言ってくれるねぇ」


「しかしこれ、末期がんでもやりようによっては治るんじゃ?」


「そうかも知れん。何せ、再生医療の究極と思われる節がある技術だから」


「しかし、これ、保険適用外の治療ですよね」


「保険が適用外でも()るのは根気と集中力。高い薬を使うわけでなく、高級な機材を使うわけでもない。保険から外れたって受けたい人はわんさか出るだろうと私は思っているよ」



 そうこう2人が話していると、看護師が血相(けっそう)を変えて()()んできた。



「先生方、急患です」


「すぐ行く」


「私も行きます」



 彼らは休息というものからは縁遠(えんどお)いのであった。

お読み下さりありがとうございます。


地球や日本、リアルな世界とこの話での世界観は同一ではありません。また、ぷい16が理想とする世界観でもありません。フィクションとして楽しんで頂ければ幸いです。

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