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アルバム

作者: 宇野大江


塾を放り出した夕暮れ

紫と桜色の境目が揺蕩う坂道

自転車が駆け抜ける

握り締めた缶コーヒーは

飲めもしないブラック


染め上げる宵闇が

眩しかった頃は

既に遠く

錆びた宝箱の奥に

沈む夢なら

空に掲げるよ


さよなら青い断片

どこまでも羽ばたいていけ

その色が夜を越え

明け方を彩るように


缶コーヒーは何時しか

何でもない物に変わって

何も始まらない生活

ただ続いていく

輝かない夜に沈む今日


風呂上がりのグラスが

今は近くて

湿った布団に寝転べば

遠い囁き

明日の足音がする

だから空に掲げるよ


さよなら青い断片

どこまでも羽ばたいていけ

振り向かないから

振り向けないから

その色で誰かの空を

染めますように




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