二年後にはほとんどの書店の棚からラノベは消えていそうな気がします
さて、最近はなろうからの書籍化作品のコミカライズが盛んでツタヤのレンタルマガジンのコーナーの一角を占めるくらいですが、正直粗製乱造が過ぎるように思います。
ほかの週刊誌や月刊誌の作品に比べると明らかに画力の落ちるコミカライズ群は、正直、目立つ場所に置いてあると余計、なろう作品のコミカライズのイメージを落としそうな気がするのですよね。
『転生したらスライムだった件』のコミカライズの大ヒットがもたらした結果なのだと思いますが、業界的には自分たちの首を絞めてるようにしか見えないのですよね。
現状ですら一般の書店のラノベの棚は縮小される一方ですが、コミカライズの粗製乱造からユーザー離れが加速して、2年後には一般書店からラノベの棚はほとんど消えてしまうように思います。
もっともアニメイトや虎の穴、メロンブックスや船橋の南口にあるときわ書店のように漫画とラノベが充実している書店からは消えないようにも思いますが、ボカロ小説やケータイ小説の現状を考えるとラノベの未来は明るくないよなーと思います。
漫画やアニメ・ゲームは、70年代から80年代くらいまでは子供のもので、大人になったら読まなくなるものでしたが、現在では大人でも楽しめる娯楽に変化しました。一方で、小説のような文字媒体はビブリオフィリアもしくはビブリオマニアのような特殊な嗜好を持った者の趣味になりつつある気がします。
さらに、別のエッセイでも書きましたが、スマホの普及によって文字媒体が映像媒体より有利になる場が失われてきているのもでかいでしょう。
そして、『キングダム』などを読むと、魅力的な主人公を作るためには、それに影響を与える周囲のキャラクターも丁寧に魅力的に描くことが大事だと分かります。
『キングダム』の場合は敵も味方ボロボロ死んでいきますが、重要な人物が雑な死に方をすることはないんですよね。
ラノベは主人公だけが特別で悪役や脇役がバカすぎで扱いも雑すぎなことが多く、なんというか物語として底が浅すぎるように感じてしまいます。
もともと頭を使わないわかりやすさと文字媒体というものが相性が良くないのではないかと思うのですが、ラノベのお約束を理解できない世代はラノベの何が面白いかわからないでしょうから、いずれは世代交代が起き、ジャンルとして消滅に近くなるかもしれません。
現状の対戦格闘ゲームと同じようなコアなマニアのみが細々と楽しむ娯楽になってしまうのではないかな。