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あおいと俺  作者: FATMAN・BAGGIO
22/22

【エピローグ】

あおいと恋人になって、もう半月くらいになる。

俺は学校が再開していた。


あおいはと言えば、学校に行くわけにもいかず。


お家でお留守番。


もはや主婦みたいになっていた。


そんな日々が続いたある日。


あおいが言い始める。


あの岩に行ってみたい。

恵と子供のころに過ごしたあの岩に、もう一度行ってみたい。


俺はそのお願いを聞いて、あおいともう一度その岩に行ってみることにした。


ガレージの奥底に長い間押し込められていたゴムボートを出して。


小型ポンプで膨らませていく。


完全に膨らませてから、空気漏れなどがないかを確認する。


膨らませたことをあおいに報告して、海岸からそのボートに乗って。


出発進行。


あおいのナビゲートをたよりに、ボートをこぐこと7分くらい。


大人5人くらいが座れるくらいの岩を発見する。


【あおい】

「あれだ、あの岩だよ」


その声を聞いてボートを岩に近づける。


先にあおいを岩にあがらせてから自分も岩に登って、ボートを引き上げ、岩の上で二人で座る。


【あおい】

「ここだよ、初めて恵と会ったのは」


【恵】

「小さなころはここまで泳げたんだね、今になって考えると信じられないよ」


【あおい】

「今ならきっと、また泳げるはず」


【恵】

「そうかもね、でもフェンス越えるのは怖いなぁ」


【あおい】

「そうだね、確かにそれはボートなしだったら危ないかもね」


【恵】

「うん」


あおいと手をつないで岩場に座る。


しばらくぼんやりと海を眺めている。


するとあおいが不意に海に向かって手を振っている。


気になってその先を見ると、何かが海中に潜っていく。


【恵】

「もしかして、今のは?」


【あおい】

「テレーザ、良い人よ」


【恵】

「俺は見れなかったな」


【あおい】

「それでいいのよ」


【恵】

「そっか」


そのあとしばらくの沈黙。


【あおい】

「この場所にまた恵と来れて嬉しかった、それに、テレーザが見てたって事は、帝国のみんなにも私のことは伝わるはず」


【恵】

「あおいは人魚に戻りたいとか今は思わない?」


【あおい】

「おもわないよ、だって、こんな素敵な人と、こうやって暮らせてるし、そして何より、自分の好きな人と恋人になれた、恵はわたしと付き合ってて何か困ったことはない?」


【恵】

「ないよ、嬉しいことはあっても、嫌なことなんてないよ」


【あおい】

「そう、よかった」


あおいはそのまま言葉を続ける。


【あおい】

「わたしね、人間になる道を選んでよかったと思ってる、だって、いろいろなことを知れたし、恵ともう一度会えたから」


【恵】

「そういってもらえると嬉しいよ、俺もこれからも色々おもしろいものを見せられるようがんばるよ」


【あおい】

「何も知らないわたしだけど、よろしくね」


【恵】

「こちらこそ」


俺たちそう言いながらがキスをした。


あおいといつまでも、楽しく暮らして、時には困難にぶつかって。

それでも、過ごしていけると思う。


あおいは俺に会うために、命を捨てるほどの覚悟を持っている人だし。


これからもずっとずっと、こんな幸せな時間を過ごせることを心の中で強く願った。

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