07.戦闘準備
きめた。奴隷化した大賢者を勇者にぶつけよう。
いくら弱い勇者であっても、聖剣持ちの勇者と私は相性が最悪なのだ。理由は勇者のみが引き抜ける聖剣にある。その名は聖剣・ファザード。
素人の一振りですら威力を50倍に強化する効果を持つ剣だ。しかも私たち竜への一撃は500倍のダメージに跳ね上がる。
魔法主体の勇者でさえ、お気に入りの杖を捨て、この剣で戦う。
選ばれし勇者のみが扱う名剣と言うが、使い手は手段を選ばないらしい。
私って竜だから、聖剣に触れただけで激痛が走るのよね。
痛いのはつらいし娘産んだばかりだし、正直いうと勇者と戦いたくない。
大賢者と勇者の相打ち企画始めましょうか。
「『奴隷魔法-百発百中』 慈悲はない~」
続いて、「『上級回復魔法-スペシャルヒール』 回復よ~」
すかさず、『ドラゴン・スキャン』
#ステータス
名前:マリスア
種族:人間
HP:6730/6730(奴隷)
SP:☆☆☆☆☆☆☆
~~~
奴隷化成功だ。反抗の無いうちに命令しよう。
「『奴隷魔法-言霊』 その1 私と私の娘に反抗しないで」
「『奴隷魔法-言霊』 その2 勇者を倒せ」
「『奴隷魔法-言霊』 その3 自害禁止」
おっとSP回復忘れてた。この子はSP最大でやっと攻撃魔法を使え、加えて必殺級の威力なんだった。圧倒するか否か、それってつまり相打ちできないような。
細かいことは気にしない、
「『上級回復魔法-スターダスト-レスター』 SP1増えて~」
「『上級回復魔法-スペシャルヒール』 私の体力回復よ~」
「『上級回復魔法-スターダスト-レスター』 SP1増えて~」
「『上級回復魔法-スペシャルヒール』 私の体力回復よ~」
「『上級回復魔法-スターダスト-レスター』 SP1増えて~」
「『上級回復魔法-スペシャルヒール』 私の体力回復よ~」
「『上級回復魔法-スターダスト-レスター』 SP1増えて~」
「『上級回復魔法-スペシャルヒール』 私の体力回復よ~」
「『上級回復魔法-スターダスト-レスター』 SP1増えて~」
「『上級回復魔法-スペシャルヒール』 私の体力回復よ~」
「『上級回復魔法-スターダスト-レスター』 SP1増えて~」
「『上級回復魔法-スペシャルヒール』 私の体力回復よ~」
「『上級回復魔法-スターダスト-レスター』 おわり~」
「『上級回復魔法-スペシャルヒール』 おわり~」
上級回復魔法-スターダスト-レスターは、体力の殆どを犠牲にしてSPに変える魔法だ。
この技を体力回復魔法と組み合わせることで、体力の消耗を減らし、SPを大幅に回復できる。
私の体力回復魔法で消滅したSPを生贄に、大賢者マリスアちゃんのSPを復活させた訳だ。
最終チェック。『ドラゴン・スキャン』
#ステータス
名前:マリスア
種族:人間
HP:6730/6730(奴隷)
SP:★★★★★★★
魔法:
七「上級火炎魔法-フレイム」
七「上級落雷魔法-サンダー」
七「上級真水魔法-ウォーター」
七「上級地震魔法-揺れ」
零「お母さん-ヒール」
三「お母さん-ハイヒール」
六「お母さん-スペシャルヒール」
奴隷効果:
私と私の娘に反抗しないで
勇者を倒せ
自害禁止
準備完了~。
今更だけど、この子身長高いのよね。
全身が黒い服の女性。
まるで魔法使いのお手本かのように、真っ黒のローブを身に纏っている。
三角帽子に隠れて表情が読めない。クールである。実にシンプルであり、洗練されたデザインだ。
しかし、飾り気のない衣装は時として、つまらないものである。
この人の胸がパワフルな大きさのため、何かしらケチをつけたいのであった。
まぁ、私も真っ白竜で見た目がシンプルだし、人のこと言えないけど。
!
足音が聞こえる。何者かがこちらに向かってきているようだ。
思い当たるのは勇者しかいない。奴隷戦闘準備完了。いざ尋常に勝負ーー