第二話 クロスオーバー チャイナガールズ編
私の歌には平和を呼ぶ力があるんだよ。
だから、私は歌うことで戦うんだ、
貴方と共に。
「くらえ、私の蹴りを!!! イヤァアアーッッ!!」
風を切り空を裂く、鋭い刃物のような攻撃!
レイレイレイレイレイレイレイレイレイレイ……
えっと、レイレイさんの攻撃が私を襲う。
♪ ♪ ♪
私の歌を聴いたレイレイさんは文字どうり……
釘付けになった。
彼女の目を見る限り、今は敵意が無いように見える。
そんな彼女の元にノブユキが近づく。
「可以理解單詞的機器」
メッセージボールをノブユキが作り出す。
メッセージボールとは映像や音声にとらわれない情報の塊だよ。
これを受け取った人は、ありとあらゆる情報を一瞬で理解できるんだょ!
ノブユキからメッセージボールという光の弾をレイレイさんが受け取る。
「不思議な感覚ね、まるで魔法じゃない」
魔法なんだけどね。
苦笑いする私。
「改めて自己紹介すると俺はノブユキ、あっちのステージにいるのが、
嫁のMikaと娘のハニエル」
嫁! 嫁!! 嫁!!!
大事な事なので三か……え?そのねたはもう良い?
「レイ レイレイよ ここは九龍城国じゃないの?」
九龍城国? 聞いたことが無い地名。
やっぱりこの辺の州の人じゃないんだ。
「ここは坂東州の三千代台って街だよ」
レイレイさんの赤いドレスが風になびき、
あごに手を当てて考えている。
「じゃあ今はN.A.Y.歴何年?」
ホニャララ暦? 年号か何かかな?
「残念ながらこの辺ではそういった年号は使われて居ないよ?
多分だけど、レイレイさんは時間跳躍してきたんじゃないかな?」
時間跳躍……私達だけがそれを実行できると思っていた。
学園長ですらそれはできないのだから。
「時間跳躍? それじゃあ私はタイムトラベラー?」
タイムトラベラー? 時間旅行者になるのかな?
そっか、レイレイさんがいつの時代から着たのか解らないけど、
あれ?魔法を使わないで時間跳躍したってこと?
「え~? じゃあ私九龍城国に戻れないの?」
本気で困っていない様な……いる様な声でいう。
「ノブユキがどこにだって送ってくれるよ?」
私の一言にぎょっとした顔をするノブユキ。
あれ? 出来るよね?
「不可能じゃないかもしれないけど、いつのどこだか解らないと……」
ノブユキいわく、時間と空間を同時に越えないと、
跳躍先は宇宙空間に放り出されるらしい。
「時間がかかっても良いなら調べるけど?」
だよね! ノブユキはなんだかんだ言いながらも、
困ってる人を見捨てないのを私は知っている。
「それまでは私の剣舞をお見せするわ!」