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二話 体を鍛えてみよう

肉体を鍛える事こそがハーレムに必要な要素だ。


なぜ必要なのか? それは体力は主に性交やモテる際に見せつける身体能力があるのとないのでは雲泥の差だったりする。


僕にはハーレム入りさせる女の子を口説くのに時間を取られる為、自身に使う時間が少なくなってくる。

だが、その肉体鍛錬を幼少時に粉し始めた際どうなるのか?

それは、簡単だ! より、短期間で理想の姿になれる。


やるしか無い!

手始めに食事をしてから運動してみますか。


頭を打って怪我をしてから僕の寝床は一階になり、リビングまでの時間は短縮された。 現在、時刻は6時15分。

幼い頃の目覚めには早いかもしれないがそんなの関係ない。

僕は今日から変わり始めるから。


「おはよう。 ご飯できてる?」

「おはよう。 やけに今日早いわね。 食べたいなら用意するから待っててね」


にこやかに笑う母さんを見ると罪悪感が募る。

だって、僕は僕であって僕じゃないから。

この年齢で人格が固定されていたか分からないけど、もう既に支配権はこちらに移ったんだよね。

もしかすると、僕の人格は僕と統合されただけかも知れないが……。


考えても仕方ないと思い、食事を続けた。

食事を滞りなく終わり、いつもの癖で「ごちそうさまでした」と言ったら

母さんが唖然とした表情でこちらを見ていた。

え?何か?やっちゃった?


「しゅ、シュン。どうしたの?いつもは言ってもやらないのに何かあったの?」

マジですか……?このクソ餓鬼が! 食事の挨拶を碌にしていなかったとかふざけるな!

年齢からしたら普通だと言う事をこの時、僕は気付かなかった。


「あー病室に入院してる時に同部屋のおじさんに食事の際に必ず挨拶しないと翠お姉ちゃんに嫌われるって言われて……するようになったの」


今度は呆れた顔になりため息をついて「また、翠お姉ちゃんですか……シュンくんはお母さんより翠お姉ちゃんを選ぶんだね」泣き真似をした喋った。


こ、こいつ、まさか?実母をハーレムに入れろって展開か?

ねぇーよ。 何でこんな子供みたいな母親なんだよ。


「違うよ。お母さんは大好きだよ。 でも、僕は翠お姉ちゃんを愛してるの。 お父さんがよく電話で、『あい、しってるっつーの』って言ってるのと一緒だと思う」


ピキピキ。


母さんの額に青筋の出現を確認しました。

これは、非常に危険な為生贄を、捧げこの場は撤退します。


母さんの追求逃れに父さんを利用する僕って策士だわ。

テヘペロ。







◆◇◆◇◆◇


今からモテる男に必要な肉体鍛錬をはじめます。

まずは、走る前にストレッチしないと危ないからやりますか。


「いちーにーさんーしー……」



ふぅー。 ストレッチしただけで限界きたよ。

何て体力のない情けない肉体!

これは相当な鍛錬を積むしかない。


僕はこの時、三歳児であるという部分が頭から抜け落ちていた。


少し休憩して、またはじめる事にした。

子供の回復力ぱねぇ〜。


「よっし! ハァハァ。 この庭を後100週いくぞー」

自分自身を叱責しながら体を虐め抜いた。



………


……





「ふぅー。 やっと100週走り切った。 これで次は腕立て、腹筋、スクワットやな」

体を鍛えるのってこんなに楽しかったか?

ヤバイ、辛いのが楽しい。


それから、筋力トレーニングが終わりストレッチをしてから今日の鍛錬は終了を迎えた。






◆◇◆◇◆◇


あれから 半年、朝昼夜と毎日、肉体鍛錬を続けてた結果……


「うひひうひひー400週目かんそーう!!!」

「片手腕立て余裕っす余裕」

「ほらーよ。バク転!」

「米30kgもてましたーーー!」


おかしいぞ、我ながらなんて言う成長の仕方。

三歳児のやる事じゃない。

まぁ、それを今考えても仕方ない。

何だかこの肉体、成長が思ったより早いのかもしれない。

お米を持ち上げた筋トレは父さんに怒られて叩かれたのであれ以来やらないと決めた。


「今度は端から端まで全力ダッシュを100本するか」


ヤバイ、意識が朦朧としてきた。

倒れたら親に止められるかもしれない。

ただえさえ、今でも母さんが怒っているのに……。

この前なんて。


『シュン、最近お庭でかけっこしてるみたいだけど、あまりやり過ぎるのはいけないわよ』

『シュン、何で子供なのに腕立てなどの筋力トレーニングしてるの?』

『シュン、毎日毎日何がしたいの?』

『シュン、壊れてちゃったの?』

『うっ……シュン』


母さん、僕にはハーレムに必要な肉体を鍛えてるって言ったら何て答える?

怒る?呆れる?笑う?泣く?

どれも、僕の時間の妨げにしかならないんだよ。

もう少し、待ってて、息子は日本一の子沢山家族を形成するから。



今日もいつも通り夜まで肉体鍛錬を続けた。

いつもなら、ご飯を食べてから寝るだけだが今日は特別にやる事がある。

そう、父さんを待つ事だ。


父さんが帰宅し、僕から話をする為に部屋をノックした。


「……っ! どうした。母さんかと思ったら俊也か。 何だ、何か相談事か?」


「うん。 お父さん、僕ノートPC買って欲しい」

僕は真剣な表情で父さんをみた。





◆◇◆◇◆◇


俺が言うと親馬鹿など言われるかも知れんが、俺は断言できる。

うちの息子は天才だ。 神童って言ってもいい。

お客さんが来た時には気をきかせて敬語で喋り、俺の書斎にある三歳児では読めるとは到底思えない本を両手に抱え、自室でブツブツ言いながら読んでいる。


俺は戦慄したね。 息子が既に専門書籍にまで手を出し始めた辺りから美沙が何も言わなくなった。

そんな、息子が急にかけっこをし始めたと美沙から聞いた。

神童や天才などと言ってもまだ子供のだな。

遊びたい盛りなのかもしれない。

5歳になったら公園デビューさせようかと思っていたけど幼稚園にいれるから別にいいか。

美沙に言われた通り息子の走っている姿を見掛け、影からこっそり覗いてみた。


何かやけに元気だな。

すると何か変な単語が聞こえて来た。


『うひひうひひー400週目かんそーう!!!』


何だって? 400週?

俺の庭は一般家庭と比べるとそれなりの大きさになるこの庭を僅か三歳児がそんなにも走ったって?

まぁ、これくらいなら走るの好きな子供ならいそかもな。

僅かに苦笑しながらその日は部屋でゆっくり就寝した。



また、ある時 『片手腕立て余裕っす余裕』

なんて声が聞こえた。

大の大人でさえそんな芸当出来るのは一部だけだぞ。

その日は子供が軽いからだと納得した。


また、違う日 『ほらーよ。バク転!』

おいおい。 バク転なんていつ習ったよ。

これは流石に危ないだろ。

と思い一言言おうかと思ったら、目の前で綺麗にバク転された。

これは、もう完成された技だ。



あくる日、『米30kgもてましたーーー!』

まて!どこから突っ込んていいか分からん。

まず、そんなん持てる三歳児なんておかしいわ。

それに何故に米?

うちの息子は凄いけど変人って感じでしまう俺は親としてどうなんだろう?

一応、食べ物で遊ぶなよって強めに叩いてやった。




そして、今日美沙からシュンが頼みたい事があるから夜に自室に訪ねてくるみたい。

俺は嬉しかった。 息子は自分一人で大抵の事が出来てしまう。

そんな、天才故なのか俺たち夫婦に相談らしい相談はこれまでなかった。

はじめての頼みごとみたいな?

はーやく来ないかな。

来るまで美少女ゲームでもやってるか。


鼻歌を歌いながらゲームをやってから1時間を経過した頃、ドアからノック音が聞こえた。

これはシュンがきた。

流石に父親が美少女ゲームなんて一般的に嫌悪感催すのをやっていたら

父親の威厳が降下し、好感度も軒並み下がる可能性がある。そ

即座に美少女ゲームをセーブし、何食わぬ顔で言ってやった。


「……っ! どうした。母さんかと思ったら俊也か。 何だ、何か相談事か?」

嘘です。 明らかに焦っていたので咄嗟に美沙をだしてしまいまひた。


「うん。 お父さん、僕ノートPC買って欲しい」

どうやら、息子は俺の斜め上をいく考えの持ち主でした。


欲しいものを簡単に与えてしまうのはいけないと思い、欲しい理由を聞いてみて考えて見る事にした。


「何で? PCが欲しいのかな? 」

「うーんとね。 読む本が無くなったからPCで勉強しようと思ったの」


読む本?書斎の本を全部読んだのか?

早い早すぎる。

まぁ、仕方ないか。将来息子にはPCは必要そうに感じていたからな。


「よし、来週。 父さんがPC買って来てあげるから、ちゃんと勉強するようにね」

「うん。お父さん大好き」


嬉しい事言ってくれるな。 このこのっと息子の頭を撫でくりまわした。




その時、息子が俺にばれないようにガッツポーズしたのを気づかなかった。









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