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ウロラ大陸南東部(メルカッタ地域)について

ここでは、お話の中心となる舞台「メルカッタ地方」に関する設定を中心に記載していきます。


ご覚悟を。

1、概要

メルカッタ地域とは、黒羊海に存在する大陸「ウロラ大陸」の南東部に位置する地域である。

「竜戦争」以前はルゴウェストと言う国家がこのメルカッタ地域を支配していた。

 広大な陸地の中央に「メロウ大湖群」が存在し、現在ルゴウェストが支配している「ドメロン山」から溶け出した雪解け水が「オウベルト平野部」へと流れる過程で一度メロウ中央湖を形成し、そこから無数に点在する「メロウ湖群」を形成しながら連結し、メルカッタ各地へ運河を形成する。

「ドメロン山」は標高3500mを誇る高山帯であり、ヘロウェス砂漠とオウベルト平野を遮る様に南方へ連なった「隔ての山々」とメルカッタ地方から見て北方地帯とを遮る「遮りの山々」と呼ばれる山脈を形成する。


 「メロウ大湖群」はドメロン山からの雪解け水と、2回にわたる雨期において蓄積された雨水にて形成された巨大な湖である。

すなわち、ドメロン山からの雪解け水を源流に持つ「ルーツ源川」をはじめとしたいくつかの支流から流れた水がメルカッタ地域ほぼ中央に蓄積された湖であり、ここを中心にいくつかの都市が形成されている。そこから南西及び、東部へと傾斜を伝うように幾つかの河川と、2つの大河が生まれていくこととなる。

特に南東方面へ流れる巨大な河川「アケロル河」は帝国における物流の支えとなっている。

挿絵(By みてみん)



2、気候


メルカッタの気候は、大まかに分けて6つの区分に分ける事が出来る。それぞれが時期の始まりに特徴的な蝶を目撃する事ができるため

通称「蝶分季」とも呼ばれることもある。


それぞれ


・寒冷期

・温暖期

・第一雨期

・夏期

・第二雨期

・冬期

である。

以下は各時期を説明する。



1、寒冷期

目撃できる蝶:灼灯蝶

特徴:冬期から温暖期へ大陸内の気温が徐々に上がり始める時期

詳細

メルカッタ地域にとって冬期が終わりを見せるころ、大陸の人々がウロラ大陸内部で溶岩を主食として成長し、成虫となった灼灯蝶が大地より這い出てきたのを見て冬が終わりを告げて始めていることを知る。灼灯蝶は幼虫のころにメルカッタ地方南西部以西にある活火山内やドメロン山内に形成された「特異溶岩地帯」で卵を産み、溶岩を主食として成長する蝶で、仄かな燐光と熱を帯びながら飛ぶ。

この時期に季節風がドメロン山にぶつかる様に北東部から南西部へ通り過ぎるような風に変わる。季節風が変わる事で温帯高気圧がもたらされ、ウロラ大陸でも雪解けが始まる。雪解けが進むごとにドメロン山からアールマ帝国の方へと灼灯蝶の生息域は推移していく。

農村部ではこれから始まる農作業への準備を始め、多くの生物が冬眠から覚めるのもこの時期である。


竜種のうち、ヘロウェス砂漠から移動してくる竜種が出始める。多くの場合は餌となる動物たちが動き始める時期であるからである。

こうして、ウロラ大陸の1年が始まる。



2、温暖期

目撃できる蝶:ニシオウベルトカラスアゲハ

特徴:比較的温暖かつ気候変動の少ない季節。多くの草花が活発化する。

詳細

 温暖期に突入したメルカッタ地区では、主に植物が活動的となる。花を咲かせ、野草が繁茂し、人々は作物の栽培を開始し始めるのもこの時期である。

ミツバチや、アブなどの昆虫が花々を回り、受粉を開始する。

この時期の季節風はドロツゴからアールマ帝国へと移る南西からの風であり、温かく湿った風が流れ始める。

ニシオウベルトカラスアゲハはオウベルト平野部の西側にあるメロウ湖周辺に多く生息している蝶だが、この時期は特に大陸東側の各地で広くその姿を目撃することができる。花の蜜などを栄養としているポピュラーな蝶だが、その黒と青の美しい模様から愛好家も多い。

生物も活動を開始し、オウベルト平野部を離れていた竜種も戻ってきたことから冬眠明けの動物たちによる熾烈な生存競争が再開される季節でもある。

ここで生き残れなかった生物は、次の第一雨期では食料にありつける機会をほとんど失い餓死してしまうため、皆必死になって生きようとする。



3、第一雨期

目撃できる蝶:ギンシズクモンハナ

特徴:気温の上昇に伴い、黒羊海で形成された雨雲が季節風によって運ばれ、各地で大雨が降る時期。

   また、その気流に乗り「烈魔」がウロラ大陸北方部へ大移動を始める。

詳細

この時期になると、温暖となった黒羊海より発生した上昇気流により雨雲が多く発生する。そしてそれが大陸中に大雨となって降り注ぐ季節に入る。

メルカッタ地域以北に発生した温帯低気圧がウロラ大陸中に大雨を降らす中、温暖期で活発化していた生物はその活動を大幅に制限されることとなり、一部の竜種が飛翔する以外は雨期が去るのをじっと待ち夏の時期が来るのを耐え忍ぶ日々が続く。

農作物にとってもこの時期は試練の時期でもあり、特に平野部で栽培されている野菜類などは水害などにより生産量が大きく変わることもある。

この時期なると、南黒羊海遠洋部に生息していた烈魔がウロラ大陸北方部へと上昇気流に乗り大移動を行う。

通常の雨に加え、尋常ならざる大雨や暴風、建築物を破壊するほどの強烈な雷をまき散らしながらメルカッタ地域上空をまたいでいく。

だが、烈魔から発せられるあらゆる物質は大量のマナを含んでおり、夏期へ向け生命が活気づくためのマナを大地へと注ぎ込んでいく。

その過程で多くの竜が烈魔に捕食される。

そのような耐え忍ぶ時期とは裏腹に、この時期は純白の蛹から生まれるギンシズクモンハナが多くみられる。彼らの羽は特に撥水性が高く、雨期の雨にも負けることなく自由に飛び回ることができる。

見事な銀色の模様をもつギンシズクモンハナは、新婦の胸元を飾るブローチのデザインにもされる。



4、夏期

目撃できる蝶:ナナイロアゲハ

特徴:地域によっては最大気温35度に達するような猛暑が続く時期

詳細

この時期になると、非常に暖かくなった気候により大陸全土において非常に暑い日々が続くことになる。

農作物に関しては水分量を多く含むいわゆる夏野菜などの収穫が始まり、太陽と最も接近する時期でもあるため、太陽祭という太陽への感謝を行う祭が各地で開催されている。

一方で連日の猛暑にてメルデ湖の水位が下がり一部の河川は干上がってしまう。その場合は雨乞いの儀式を行う事で雨を呼び起こす集落も存在する。確実性を高めるために契約者へ依頼を行うこともある。

この時期に飛び回るナナイロアゲハは、太陽があたる位置で羽の色が七色に変化する蝶であり、森林の中で群れを形成するため、その幻想的な風景を見るために観光地化している地域も存在する。



5、第二雨期(乾期)

目撃できる蝶:幽電蝶

特徴:乾期と共に、ウロラ大陸北方部に移動していた烈魔の群れが再び戻ってくる時期。

詳細

この時期になると残暑と共に高気圧がメルカッタ地域上空に停滞し、降雨量が他の時期に比べ極端に少なくなる。

麦などの収穫を行い収穫祭を行うのもこの時期である。

一方で夏期をウロラ大陸北方部で過ごしていた烈魔が上昇気流で揺蕩うように上空を移動する光景を目撃する事が出来る。

この時の烈魔は非常におとなしく、しとしととした優しい雨を降らせることがある。

この雨に交じって、幽電蝶と言う蝶が烈魔に随伴するように舞い踊る。

幽電蝶は生物が触れることが出来ず、手で触れようとすると静電気の様な感触を得るか、触ろうとした手をすり抜ける。

この事から「この世とあの世の狭間に生きる蝶」とされ、この蝶に乗って先祖の霊や動植物の霊をあの世に運ぶ蝶と考えられている。

科学者によるとこの蝶は高純度のマナで構成された生物ではないかという説が上がっている。



6、冬期

目撃できる蝶:なし

特徴:厳しい冬が始まる時期。

詳細

この時期になると南黒羊海からドメロン山に向かた季節風に変化し、メルカッタ地域でも雪を見る事が出来る。

ドメロン山の気温が-30度を超えるような状態が連日続き、ルゴウェストへ向けた食料配達が仕事として成り立っている。

多くの生物が冬眠につき、第二雨期でもたらされたマナを大地がため込むことで次の春に向けた準備を大地が行う時期である。



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