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銛、 広大無辺の大地より  作者: 雫蜘蛛
大海知らず
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再度の目覚め

 ゆっくりと、自分の体が暗闇のなかから引き上げられるような感覚がする。目をうっすらとあける。そこには人がいた。しかもそいつの顔は俺と同じだ。しかし髪色は違う。俺は確か黒髪だ。だがそいつは赤みがかった金髪だ。まるで太陽のような髪色。少し立つとそいつがどんな表情をしているかが理解できた。睨んでいるとも見えるし哀れんでいるとも取れる顔。そいつは口を開く。

[1493 7 14713 7 612..11318, 2 ]

 ……?なんだ、言葉が数字に変換されたのか?理解できそうにない。


 !!体があの暗闇の方向へ引っ張られている。口から声をだそうとするが音として出力されない。明るいこの空間から暗い空間に堕ちる。手を伸ばしたが何もつかめず沈んでいく。


───────────────────────

 

 気絶してどれほどたっただろうか、私は目を覚ました。体を起こそうとすると激痛が走る。どうやら気絶する前に階段に体を打ち付け、後に転げ落ちたようだ。打ちどころが悪ければ死んでいたかもしれないと考えると背筋が凍る。

 

 体内の魔素を確認すると、気絶する前、つまり全回復した状態になっていた。痛む体を起こし、背嚢を漁る。カッチカチになったパンを少し食べる。長い間、のびていたせいか腹が減ってしょうがない。パンは硬い上、味もないため『プラスチック』でも食べている気分だ。挙句の果てには口の中の水分すら奪われる。喉も渇いてきた。


 魔法で出してみるか。結局魔法の万能さに賭けてみることにした。魔法大全を開き、恐らく初級魔法の欄にあると思う。

ーーーーー

初級魔法

 ほとんどの人が行使できる魔法。扱いやすく、消費が少ないため初心者から上級者まで広く使われる。火、水、風、土、無属性からなる。無属性は身体強化や暗視のような、身体に関するものが当てはまる。


火 「火球」「点火」 

水 「水球」「水流」

風 「空球」「空刀」

土 「土球」「土壁」

無 「身体強化」「暗視」

ーーーーー

 「水球」、やってみるか。器がいるかと思ったが口の中に出せばいいだろう。早速やってみよう。

「水球」

 できるだけ魔素をセーブしながら…ゆっくりゆっくり導いて行く。少し口の中に水が生じた。こんなものでいいだろう。蛇口を捻って閉めるように魔素の流れ込みを止めていく。完全に止まった頃には集中で汗だくだ。

 まぁとりあえず、階段の上側は「土壁」で閉じてしまったから、下側に行くか。


 下側の出口を出ると上の階層と同じような部屋になっていた。もしかしてこれは『ダンジョン』というものだろうか。


つまり私は上の土壁を取り払い、熊の魔獣?を打ち倒す以外、逃げる事が出来ないと?

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