魔法と魔素
ワクワクしながら表紙を捲る。目次があるようだ。
第一章 魔法原理
第二章 魔素
第三章 初級魔法
第四章 中級魔法 同時魔法発動
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ページを捲る、ページを捲る、………
「うん。多くね?」
なんと章でいうと三十章もあるらしい。魔法って奥深過ぎないだろうか。
気を取り直して、まず一章。
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魔法とは魔素の形を決めて、出力することだ。この過程を魔導という。例えば火魔法を使う時は「火球」と言うが、これは「火」と「球」で魔素を導いているため火の球が現れる。攻撃に使おうとしたら「投」や「射」も必要になる。しかしこの「投」などの導き方はイメージで行いやすいため省かれることが多い。イメージで言葉による魔導を省くことを略言導。完全に省くことを無言導という。
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「なるほど……」
曖昧なものだろうと思っていたが、思ったよりもはっきりとしていた。魔導には言葉とイメージがあるらしいが、どれほどのイメージで魔法が発現するかによって使い勝手が変わりそうだ。続いて第二章。
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魔素とは、今でも詳細はほぼわかっていない。しかしほぼ全ての物質にも内蔵されていることはわかっているし魔素はどんなものにもなれるということは分かった。
魔素が一斉に体外に放出されると体内と体外の空気や物質の魔素差で体調不良になる。体内の魔素がゼロになるようなことがあると倒れてしまうことがあるので注意。
魔素の認識の仕方は3つある。自身と魔力濃度が違うところに身を置き続ける。師などに体内の魔素を動かしてもらう。そして魔素を吸収した時だ。
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つまり俺が魔法を使うためには、まず魔素を認識する必要があるのか…
もうこれ以上は頭が動きそうにないので大全を閉じ、背嚢の中に押し込んだ。