利害
神と名乗ったそれはどう考えても邪神のそれだろう。
「神?その見た目で?少なくとも全うな神には見えないが。」
【そうですか、人型にもなれますけど、そうしたほうが話しやすいかしら】
「っいい、そのままでいい…」
【そうですか。それならいいのですが。では本題に入りましょう】
「本題?」
【ええ】
「どんな話しだ?」
これであいつがヤバい奴だったら俺はその時点で詰み、ここでもお祈りかよ…
【私をここから出してくれませんか?】
「……は??――あんた神なんじゃないのかよ」
【……何か勘違いしているようですね。神と言ってもできないことくらいあるんですよ?】
いや移動くらい…
【神の移動方法わかります?】
「ナチュラルに心読むな」
【すみませんね、そんなことはその辺に置いといて、出してくれません?結構長い間ここにいて飽き飽きしてるんです。】
「いや、でもあんたの図体でどうやって出せと?」
【そのことについては後ほど話します。了承しないと永遠にこの空間で粘着しますよ?】
「わかりました、やらしてください」
不安が残るがよく考えたら俺も神殿のある空洞から出ることができない。
【では精神をあっちに戻すので目覚めたら奥に歩いて石棺を開けて、中にある銛を持って下さい】
「……了解」
【そういうわけで…】
声が聞こえた瞬間、体が引き上げられるような感覚があり目の前がブラックアウトし、瞬間石の天井を映し出した。あの空間に行く前の不調とはうって変わって、好調といっても良いくらいだ。
「よっこいしょっと」
立ち上がると前まで神殿のおどろおどろしい雰囲気ではなく、神秘的になっていた。光源は太陽のような柔らかな光になり、壁画がなくなりかわりに壁に四角の穴があき、透き通った水が吹き出していた。視線を体の向きに合わせ真っ直ぐ先をみると階段で少し上がった上に台座があった。
歩き階段を上った先、台座の上には鉄が黒錆に侵された色をした銛が鎮座していた
ありがとうございました。
次は9月25日に投稿します




