食糧工場にて2
いま俺は中央広場の檀上に立っていた。
さっきまで社長が変わったのかなど従業員が騒いでいたかある程度目を合わせていくと静かになっていった。
そんなときに俺はこう発言した。
「お前たち、まず俺の目を見ろ。」
さっきまで俺の顔を見ずに騒いでいた馬鹿どもも俺の支配下にはいった。
この能力は本当に便利なものだ。
「まず、お前たちにやってもらいたいことがある。
食料を大量にトラックに詰め込み、輸送しろ。
場所はスラムだ。
そして食糧を置いたらトラックでここに戻ってきてここに置いておけ。」
あの能力を使わずに命令すれば絶対に聞かなかった命令すら簡単に聞かせることができた。
ここに集まった人間は大きくうなずいている。
「そして防犯カメラの映像を今日の分を消して電源を落とせ。
俺がここにいたという証拠を残すな。
後々、必ず本社などにばれるが証拠はないのでお前たちは話すな。
以上だ。」
そういうと早速従業員たちが動いた。
大急ぎで戻り、たぶん食糧を詰め込みだしたのだろう。
慌ただしく動いていたからわかった。
そして数名が違う方向に向かっていたので多分そいつらは防犯カメラのデータや電源を切ったりしに行ったのだろう。
「やっと食糧問題は解決するな。
これでロバートを満足させれる。」
「確かにロバートは満足させれるでしょう。
さすがです。」
そういってボーイッシュじゃない方の美人な金髪のロン毛の付き人のカリーナが返事をしてきた。
今はフードをしているから見えないがこいつは本当に美人だ。
「俺にかかればこんなものは一瞬だ。
これが当たり前だからお前は黙ってついてこればいい。」
こういえば両方の顔が赤く染まったのがわかった。
俺の能力に当たれば当たり前なんだがな。
もしかして能力を使わなかったとしてもこうなったんじゃないかと思ったほどだ。
「じゃあそろそろトラックの方に見に行くか。
おい、お前案内しろ。」
「は、分かりました。
ではこちらへどうぞ。」
ここに来た時からついてきてる守衛の人物にトラックの場所まで案内させる。
トラックの場所は自分がさっきまでいた場所からちょうど反対の場所にあり、15分ほど歩かないといけなかった。
この時間を聞けばこの工場がどれだけでかいかがわかるだろう。
下手な大学と同じぐらいの敷地面積を誇っていると思う。
そんなくだらないことは置いといてさっさとトラックに乗り込むか。