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5話:先生は生徒会顧問ってマジすか

ひとまず、先生に促されてクラスの全員が席に着いた。入学初日だからであろうか。教室が妙な緊張感で包まれている。ヒリヒリと肌を刺す空気が俺の心臓の速度を加速させる。


この緊張感はなんなのであろうか。やはりというべきか、エリートばかりの教室で萎縮してしまっているのであろうか。はたまた、自分が男であるという秘密を抱えているからなのか、それとも教室の空気感からなのか。


その全てが原因であるかのように感じれてしまった。

窓際の一番後ろ、言ってしまえば教室の1番はじである。教室の生徒全てを見渡すことができる。全員がきちっとした姿勢で先生の方を向いている。やはり、エリートの成せる技なのか…


そんな緊張感の中、ついに先生が口を開いた。


「皆集まっているな。じゃあ先生の話をちょっと聞いてもらおうか。」


ゴクリと唾を飲み込む。その音が大きく、周囲に聞こえてしまったのではないかと錯覚してしまう。


「実はな…昨日コンビニに行った時の話なんだが」


…は?


「酒とタバコを買いに何時だっけな?とりあえず夜に行ったんだよ。そして、つまみと酒をレジに持っていくだろ?」


ちょっと待ってくれ…


「そしたらな、何と先生年齢確認されちまったんだよ。流石に頭にくるだろ?もう今年24だぜ?」


見た目10歳が酒とつまみ持って行ってレジでタバコの番号を言い出したら最早ホラーでしかねえよ。


「それでよぉ、私切れちまって言ってやったんだよ。私が未成年に見えのかこら!ってな。」


見えるよ。そうしか見えねえよ。ファミレスで絶対お子様セット頼めるよ。


「そしたら、レジの兄ちゃん萎縮しちまってな。お若いように見えたのでついって言われたんだよ。」


お若いじゃねえよ幼いだよ。幼女にしか見えねえよ。ランドセルしょってうまい棒でも買ってろよ。


「お若いだってよ。嬉しくなっちまってな。免許証見せたんだよ。そしたら、びっくりされてな。先生もまだまだいけるなって思ったって話だよ。」


教室は当然ながらシーンとしている。そんな中、この先生は何故か踏ん反り返ってドヤ顔をしている。


余計に教室の空気が重くなる。あぁ…もうやだ胃が痛い。


ソフィーの方をチラッと見てみると机に突っ伏して腹を抱えて笑っているようだ。彼女のツボは本当に謎である。


「と、まぁあれだよ。お前らが緊張したところで何も始まらないし、もう学校生活は始まっているんだ。Aクラスていう重荷を背負わずに自分らしく学校生活を過ごせ。以上。」


さっきまでダメ教師に捕まったと思ったが、いい先生が担任になってくれたのかもしれないと内心ホッとした。


「とりあえず私の名前は夏羽 朝顔だ。よろしく。めんどくさいから自己紹介とかしねえから、各自気になる奴がいたら声かけろ。」


この発言にさっきまでの感動を返してくれと思ってしまう。めんどくさいって言っちゃダメだろ…


しかし、先程と比べて教室の空気は柔らかくなった気がした。隣の席と雑談を交わすもの、姿勢が楽になっているもの。様々見受けられた。


「ねぇ美樹。」

隣の席の紅葉が話しかけてきた。

俺は何かなと思い、紅葉の方を向く。


「あの朝顔って先生さ、生徒会顧問らしいんだよね。」


ほぅ…そうなのか。てことは、百合姉さんのことも当然知っているよな。


「Aクラスのしかも1年に生徒会顧問の先生が担任になるってケースは相当無いみたいなんだけど…」


紅葉がとても疑問そうにいった。


「なんでだ?やっぱ生徒会戦挙が関係しているのか?」


「そうみたい…基本的には実力のある3年生や、昨年度の戦いを見て期待できる2年生のいる担任に配属されるみたい。その生徒会顧問も5人いるみたいなんだけどね。」


なるほどね…次期生徒会長になりうる人物は早目にマークってことなのであろうか。


その5人が担任になる。つまり、5人の教室には1人は期待できる人物が存在するってわけか。

そうなると…

「1年に生徒会顧問ってのもおかしな話だよな。」


「まぁ、多分。生徒会長推薦枠で入学した美樹に期待してるんだろうけどね。」


いやいや、それは無いと心から誓える。俺は平凡中の平凡であるのだから。


教室全体が話を終える頃であったのか、少しずつ静かになっていく。


「ほら、お喋りはその辺で終わっとけ。そんじゃ次は生徒会長戦挙について説明すんぞ。生徒の身分証かつ能力の源になる、アビリティリングを配るから名前呼んだら一人一人出てこい。」


その発言に再び教室に緊張感が走った。

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