表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生道中~転生先の真の敵は自分自身!?~  作者: 水内 寂
転生してしまってその先は…(所謂プロローグ)
2/33

魔法、そして母親の胸中

短い話がもう少し続きますが赤ん坊時代が終わるともう少し内容が増えると思いますのでもう少しだけ待ってください。

体感として半年近く経って、ハイハイして動き回れるようになったので周りを探索を初めてわかったことがあった、俺には5歳近く年上の双子の姉が居るということ、グレンさんに似た赤い髪を持っていて容姿は鏡に映したと言えるほどに似ている、おそらく一卵性双生児なのだろう。


その双子が俺を見つけるなりやって来て、これでもかってくらいに体中を撫で回してきた。前世では一人っ子だったから姉というものを知らないがそこまで撫で回すのだろうか、不思議である。


探索を続けるためにハイハイで縦横無尽とまでは言わないがある程度自由に動き回ってみたある日、何かで指を切ってしい血が出てしまった、俺自身はそこまで気にしていなかったがそれに気がついたのは双子ちゃん達で急いでニアさんを呼んできたらしい。


文字通り飛んできたニアさんは俺の切った手を手で包み言葉を発した

「かの者の傷を癒せ<ヒーリング>」

淡い緑の光が手を包むように湧き上がり手の傷が塞がっていった。

(これが…魔法ッ)

自分もこれと一緒の魔法が使えると思うと感動を覚え無邪気に手を叩いてみた。


ニアさんに抱きかかえられながら話かけられた。

「トキ君も魔法に興味があるのね~」

はい、興味しかございません。魔法もない世界から来たので未知の恐怖なんてなく興味しかないです。


そんなことを言う訳にはいかないので喃語で返す。

「ママー、私もマホーを使ってみたーい」

「私もー」

双子ちゃん達もニアさんの近くに駆け寄り話しかけていた

「う~ん、アーちゃんもクーちゃんも努力すれば何時かできるようになるから、頑張るのよ?トキ君も頑張れば魔法が使えるからね?」

あの双子ちゃんはアーちゃんとクーちゃんと呼ばれているがおそらく愛称だろう。


「ママはお料理作っている最中だから戻るけどアーちゃんとクーちゃんはトキ君の面倒を見てくれるかな?」

ニアさんは双子ちゃんに俺の面倒を頼むらしい

「面倒ちゃんと見るのー」

「見るのー」

「それじゃあお願いね?」

ニアさんはそう言うと二人を撫でで何処かに行ってしまった。


「それじゃ、トキ君は…私達とあそぼーねー」

「ぼーねー」

アーちゃんとクーちゃんは微笑みながら俺に近づいて来るのだった。

俺…生きて帰って来れるかな…


               ☆ ☆ ☆

あの人に似た髪の色をした双子の娘が驚いたような顔で走ってきた時は驚いたがどうやら二人が最近夢中の息子の事なんだろう。


話を聞くと手を怪我してしまったらしい、あの子はハイハイしているうちに手を切ってしまったんだろう。

「分かったわ、今行くから待っているのよ?」

そう言って作っている料理にひと段落をしてあの子のもとへ向かった。


正直まだ1歳にもなっていないから多分泣いているだろうと思っていたが何事もなかったようにハイハイを続行しようとしているのを止めて手を包み込んで

「かの者の傷を癒せ<ヒーリング>」

冒険者時代によく使用していた治癒魔法をトキ君に施す、アーちゃんもクーちゃんも怪我したときは泣くしトキ君と同じ頃はよく泣いていて手を焼いていたがトキ君の場合は泣いていない、手が掛からないという点では嬉しいが親としては寂しいものがあるし少し気味が悪いと感じる。


だけど、どっちに似たのか分からないが魔法に興味があるようで手を離してあげると無邪気に年相応に手を叩いて喜んでいる。

私はトキ君を抱きかかえて

「トキ君も魔法に興味があるのね~」

そう言っているとアーちゃんとクーちゃんも近づいてきて

「ママー、私もマホーを使ってみたーい」

「私もー」

まだまだ幼いが姉として自覚も芽生えている二人も興味を示しているようだ。


「う~ん、アーちゃんもクーちゃんも努力すれば何時かできるようになるから、頑張るのよ?トキ君も頑張れば魔法が使えるからね?」

魔法とは魔力とそれを制御する才能と努力が必要不可欠で魔法自体は使える人は居るが自分と相性のいい魔法しか使えない人が多い。


この子達にも自分の相性にあった魔法を覚えて欲しいと親として願っているけどこの子達には危険な冒険者にはなってほしくないという思いもある。

そんな考えも表に出すわけには行かずに、笑顔のままアーちゃんとクーちゃんに話しかけた。


「ママはお料理作っている最中だから戻るけどアーちゃんとクーちゃんはトキ君の面倒を見てくれるかな?」

トキ君の面倒を見て貰う事を二人に聞いてみた。

「面倒ちゃんと見るのー」

「見るのー」

姉としての自覚なのか赤ん坊に対する興味なのか二人はキチンと答えてくれた。


「それじゃあお願いね?」

私は二人の頭を軽く撫でで作りかけの料理が待っている厨房に戻ったのだった。

用語解説

魔法:言わずと知られた魔法、この世界では魔力とそれを制御する才能がないと使えないという制限が色々多いが魔力は誰しもが持っているので努力次第では皆使えるようになる。

治癒魔法:魔法の中で使える人はあまりいない結構レアな魔法。

話の中で出てきた用語は解説に入れるので見ていただけるとありがたいです。

次の更新も早めにできるように頑張ります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ