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(第二章を始めました)だれか溺愛見せてください。ちなみに、溺愛を見たいだけで、溺愛してもらいたいわけではありません。   作者: 水無月 あん
第一章

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21/90

失礼だよ

よろしくお願いします!

「あ、ジャンさん! この本は、読んだ?」

私は、本棚から一冊の本をとりだす。


初めて読んだ作家さんだけど、すごく良かったんだよね。


すると、ジャンさんは、ぱっと瞳を輝かせた。

「ぼく、その本持ってる。この作家さん好きだから、全部集めてるんだ」


「うわあ、ほんと?! 私は、この作家さん、この本が初めてだったんだけど、感動しちゃって」


「どれも、感動するよ。どの作品も読後感がすごくいいんだ。良かったら、本仲間の人たちに貸すよ」


「え! それは、うれしい! みんな喜ぶわ」

私がそう言うと、ジャンさんは嬉しそうに微笑んだ。


なんて強力なメンバーが入ってきたんだろう! 


「ジャンさんが、本仲間に入ってくれて、ほんと良かった」

そう言って、私はにっこりと微笑んだ。


ジャンさんの顔が一気に赤くなった。


「ありがとう。ぼくも、リリーと知りあえてよかった」

と、はにかんだ。


「もう、なんてかわいいの、ジャンさん」

あ、思わず声にでてしまった。


「つい、心の声が…。年上の男性にかわいいは失礼よね?」


すると、ジャンさんは、頬をそめたまま、

「いや、ほめてくれて嬉しいよ」

と、微笑んだ。


こんな和やかな雰囲気の中、

「はっ?! かわいい?!」

と、鼻で笑う声。もちろん、ラルフだ。


鋭い目でジャンさんをにらみながら、腕をくんで立っているラルフ。

冷たい美貌が際立ちすぎて、本屋では異様に浮いている。


ほんと、ダークヒーローとして推せる見た目だわ。

そして、純粋なヒロインに出会い、改心して、溺愛していく…。

なーんて最高なのに。


まるで、私のお父さんのように、異常なほどの過保護になってる場合じゃないよ。

そのポテンシャルを使わないなんて、ほんともったいない!


ほら、お客さんの女性たちの視線も釘付けだよ。


ラルフが言った。

「ジャン、おまえ、なに猫かぶってんの? リリー、こいつは、いつもにこにこしてるけど、しっかりと腹黒だ。だまされるな?」


え、ジャンさん、腹黒なの?! 

真面目で、穏やかで、時にかわいさもあるのに、更に腹黒属性なの?! 

それは、萌えるわ! 

やっぱり、溺愛ヒーローとして、最高の逸材ね。 


私はわくわくして、ジャンさんを観察していると、ラルフが、私の顔をのぞきこんできた。


「おい、リリー。また、変なこと考えてんだろ?」


「うっ…、いえいえ、…ちっとも」


あわてて、私が顔をそむけると、ぐいっと頭を両手でもたれて、ラルフの方にむかされた。

エメラルド色の瞳が目の前にある。


この瞳、ほんときれいで、思わず見とれてしまう。

いかんいかん、ラルフなのに! 悔しい!


ジャンさんが、フフッと笑った。

「二人って、兄妹みたいだね」


一気にラルフから、冷たいものが放出される。ご機嫌がさらに下がったわ…。


「あ?! 兄妹じゃねーよ」

またまた、ガラのわるいラルフが登場。


そんなに私と似てると言われるのが嫌なのかね。失礼だよ、ラルフくん。



読みづらいところも多いと思いますが、読んでくださった方、ありがとうございます!

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